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第3話 アレキサンダーとの恋

嫉妬。

マドルを愛する男子生徒全員は、愛のトリコ。

ヴィクトリアス学院の女子生徒は、誰か一人を好きになってはいけない。

男子生徒たちが嫉妬で狂ってしまうから。


「嫉妬…」

マドルは、図書室で、ヴィクトリアス学院の記録の本を読んでいた。

この学院の記録。

ヴィクトリアス学院は、10年前に創立された。

初代理事長は、イアニソス。

初代マドモアゼルは、デーメーテル。

美少女デーメーテルを男子生徒全員のものにしようと、マドモアゼル制度が導入された。

一人の女子生徒が、男子生徒全員をトリコにしたからである。

「デーメーテル…?」

マドルは、声に出す。

「俺を愛してくれ。マドル…」

「真面目に本を読むより、楽しいことをしないか…」

気づくと、男子生徒に取り囲まれている。

「本か…」

男子生徒の一人が、マドルの本をのぞき込む。

マドルは、すでに、一番のマドモアゼルだとささやいてくる。

男子生徒全員を、見事にトリコにしている。


第3話 アレキサンダーとの恋


「私は、何もしてはいないわ」

否定するマドル。

アレキサンダー理事長に恋をして、この学院に入った。

マドモアゼル制度なんて知らない。

望んでいるのは、アレキサンダー理事長のそばにいたい。

それだけ。

「キミの強気な瞳にくらくらするよ…」

「もっと、俺を見つめてくれ…」

男子生徒の一人が、くちびるを近づけてくる。

「やめて…!」

あわてて図書室を出る。

キスされるところだった。

マドルは、まだファーストキスを知らない。

理事長アレキサンダーに会いたい。


理事長室。扉の前。

アレキサンダーがいる場所。

でも、ドアが開かない。

ドアが開かない…。


十字市。市内のデパート。

手動ドアが開かない。

押す押す…。

デパートのドアが開かない。

どうしよう…。

「引くんだ。お嬢ちゃん」

背の高い人が、ドアを引く。

デパートのドアは、簡単に開いた。

「ありがとう」

「いいや」

背の高い人は、とてもカッコいい金髪の紳士だった。

青い瞳は、吸い込まれるよう。

紳士は、十字市のヴィクトリアス学院の理事長だと名乗った。

「ヴィクトリアス学院では、女子生徒を募集しているんだ。お嬢ちゃんの知り合いでも、入学希望者はいないだろうか」

「私、この街に引っ越す予定なの。ヴィクトリアス学院に入学できるかも…」

「そうか。入学希望者は歓迎するよ」

金髪の紳士。

マドルは、一目惚れしていた。

この人の近くにいたい。

その想いで入学した。


「理事長に用事か…?」

「…!」

振り向いたら、ハモニスたちが三人そろっていた。

男子生徒たちだと勘違いしていたマドルは、大きくため息をつく。

男子生徒全員に好かれる毎日。

アレキサンダーへの片想い。

ヴィクトリアス学院で待っていたこと。

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