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『幸運度-999』助けを乞う指先〜自分の幸せ、全力で消費します〜  作者: しろ兎
国家ヘノ裏切リ者、開ケテハイケマセン…。 幸運ヲ大切ニ。 誰ノセイナノカ?
7/26

3 // I don’t know their name yet

観測者

[ここに来てくれて、ありがとう。]

雑談しつつ部屋をでるKITE6(アカネ)KITE5(ナオ)

それを眺めるKITE3。


KITE5

「どうしたの?」


KITE3へ首を傾げる。


KITE3

「いや…別に」


二人から視線を逸らした。


???

「随分とご機嫌なこった」


三人は声の方へ振り返る。

アカネはげんなりした。


アカネ

「変態野郎…」


KITE1(隊長)

「ほう…」


隊長はアカネを睨みつける。


隊長

「ちょっと来い」


アカネ

「丁重にお断りします」


隊長

「黙れ!」


首根っこ掴まれ引きづられて行った。


KITE5

「だ…大丈夫かしら」


KITE5は不安そうにアカネの後ろ姿を見つめる。


KITE3

「見てくる」


KITE3はため息をついた。


KITE5

「お願いします…」


KITE3は椅子から立ち上がり隊長の後を追った。


アカネ

「クソ死ね」


隊長

「ああ!貴様のお陰で死にかけたがな!」


アカネは地面へ突き飛ばされた。


アカネ

「ちっ」


舌打ちをした。


(こいつマジ雑すぎんだろ!)


アカネ

「で!何」


隊長

「貴様!態度を改めろ!」


アカネ

「嫌だね」


隊長はピストルをアカネへ向けた。


隊長

「最後の忠告だ」


「態度を改めろ」


アカネ

「殺す気?」


隊長

「もう一度――地獄見たいんだろ?」


「きっとあの世の旦那が生き返る」

「殺されてこい」


「お前が救いを求めるまで、いくらでも殺って(・・・)やるよ」


――カチャ


銃口をアカネへ向ける。


KITE3

「待て!」


銃を構えたまま、声の方へ振り返る隊長。


隊長

「お前も――懲りないなぁ」


KITE3

「やめて下さい」


隊長

「お前に俺を止められると?」


KITE3

「彼女を撃つな」


隊長は首を傾げる。


隊長

「いいではないか…」

「どうせ…俺は死ぬ」


隊長の正気はすでに失っていた。


隊長

「アハハハハハ……」


突然、笑い出した。


隊長

「数時間後、全滅だぞ」

「救いなんてない…」


「神は我々に死しか与えてくれない」

「――だろ?」


KITE3は息が詰まる。


隊長

「もう…嫌なんだよ」


隊長はアカネへ振り向く。


「可哀想だろ…」

「入隊した日に■■だ」


「お前だってわかっているだろ?」


KITE3

「運命は変えられる…」

「運命は!」


KITE3は隊長へ駆け寄る。


KITE3

「やってみないとわからない!!」


――パン! パン!

弾がニ発KITE3の左胸を貫く。


隊長

「――悪く思うな」


隊長はアカネへ銃口を向ける。


――パァァン!


頭部を直撃。

顎に銃口を向ける隊長の残像――パァァン!




――What should I have done back then?




――ブオォォォ… ザラザラザラ…

ガッタン――


振動で目が覚める。


(また輸送車?)


隊長

「起きたか」


アカネ

「え…?」


(隊長…じゃあ、アレは夢だった?)


暗い。


(夜…か)


どこを走っているのか――振動が激しい。

体が持っていかれそうだ。


隊長

「モリノ アカネ」


アカネは、目を見開く。

隊長が手に持つ書類には――自分の名前が刻まれていた。


隊長

「本日付で…我軍に入隊。おめでとう」


――パンッ パンッ パンッ

雑に拍手された。


アカネは唖然とし言葉を失った。

輸送車は土煙を上げながら荒地を走る。


運転手

「隊長!そろそろ目的地へ到着します。出撃の準備を!」


隊長

「了解」


視線を向けられた。


「来てもらう」


隊長の口角が上がる。


――ガラガラガラッ キッ!

輸送車が停止した。


隊長は荷台から飛び降りた。


隊長

「降りろ」


手を差し伸べてくる。


アカネ

「嫌だね!」


激しく首を振った。


隊長

「いいから来い!」


手を伸ばしアカネの腕を掴んだ。


アカネ

「触んな!」


隊長の手を噛じった。


隊長

「あ゙あ゙ー!!」


痛みで叫ぶ。

隊長は咄嗟にアカネの首の後ろを力強く手刀された。


アカネ

「…っ!!」


意識が途絶える。



◇◆◇



微かに聞こえる男性の笑い声。


アカネ

「うっ…うぅ…」


そっと瞳が開く。


スゥ

【目が覚めましたか?KITE6(アカネ)


体を起こす。

(ん?なんかスースーする…)


ゆっくり体を見た。


(・・・・・。)


正面へ視線を戻す。


(・・・・・。)


アカネ

「ギヤァァァ!!!」


隣の部屋にも響く叫び声。


――バンッ!!

扉が勢い良く開く。


KITE3

「どうした!!何があった!?」


アカネ

「来るなあぁぁぁ!!!」


アカネは毛布で体を隠す。


アカネ

「来たら殺すっ!」


アカネは呼吸は荒く、目が血迷っている。


隊長

「ん?どうした?」


隊長はアカネを見て微笑む。


隊長

「おやおや、女神のお目覚めだぁ」


隊長は不敵に笑む。


(待て…スゥ…これは夢か?)


スゥ

【いいえ。夢ではありません。】


アカネ

「隊長」


隊長

「ん?何だ」


アカネ

「私は、いつ……――契約した」


隊長

「ああ…あの後すぐに契約結んだ。――この役立たずが」


アカネ

「一言多いんだよテメェ」


アカネは隊長を睨みつけた。


隊長

「悪態は…治らないようだな貴様」


アカネ

「お互い様だろ」

「……おい!薬よこせ!」


隊長

「何のかね?」


アカネ

「ちっ」

「いい!!」


「どけ!」


アカネは隊長たちを避けて通り過ぎた。


アカネ

「ナオ!」

「KITE5!」


「どこに居る」


KITE5

「どうされましたか?」


KITE5は毛布に包まるアカネの姿を見て言葉を失う。


KITE5

「待ってて下さい」


隊長

「もう一回しとく?」


背後に隊長。


――プッチン


アカネはテーブルに置かれていた鉄製のコップを隊長目掛けて投げた。

華麗に避けられた。


スゥ

KITE6(アカネ)落ち着いて。】


アカネ

「わかってる。でも…」

「クソくらえ!」


「スゥ、復讐しろ」


(股間にハッカでもぶっかけとけ)


スゥ

【幸運が…】


アカネ

「いいからヤれ!」


スゥ

【はい…。これでいいでしょうか?】


アカネ

「気持ちいいだろ?隊長」


隊長から言葉が返ってこない。

声を殺して悶絶している。


アカネ

「ざまぁ〜」


KITE5

「アカネさん。これ薬です」


アカネ

「ありがとう。ナオさん」


水無しで薬を噛じり飲んだ。


アカネ

「マッズ!」


(たぶん…これでKITE3は生き延びたよね)


アカネの視線はKITE3を見つめる。


スゥ

【幸運を-10消費】


KITE3と視線が重なった。

少しだけ――胸が痛かった。


スゥ

【幸運度33・不運度46。――死は避けられません。】

観測者

[最後まで、読んで頂き、ありがとうございます。]

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