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『幸運度-999』助けを乞う指先〜自分の幸せ、全力で消費します〜  作者: しろ兎
コウイウコト、 駄洒落ヲ笑ッテハイケマセン。マダ彼ラノ名前ハ知リマセン。 不運ヲ減ラスタメニハ… 復讐ヲシテハイケマセン。
13/25

9 // You cannot offset on your own

観測者

[新しい試みです。]

KITE6(アカネ)の驚きに目を見開くKITE3(ジョウ)

言葉を失い呆然とする。


スゥ

【深く考えない方が幸せだと思いますが…。】


アカネ

「不謹慎なこと言うな!」


ジョウ

「まあまあ…落ち着いて」


アカネはジョウに宥められた。


アカネ

「だって…」


ジョウ

「取り敢えず、暗くなる前に火起こししないと」

「喉労って…な?」


アカネ

「ジョウ。その優しさ……周回の毎に、牙向いてるからな?」


ジョウへ前のめりになり忠告した。


アカネ

「ああ…ここっ、獣でそうだね〜」


両手で上腕を擦った。


ジョウ

「水場だからな」


アカネは横目でジョウをチラ見した。

小さくため息。


アカネ

「火起こし。枝を擦るんだろ?私の髪の毛使います?」


ジョウ

「綺麗な髪を!?」


アカネ

「……KITE3?」


ジョウ

「あ…いや……使っていいなら頼む」


アカネ

「ん…でっ」

「水は、この落ちてたペットボトルに入れて移動でいい?」


ジョウ

「そうだね」


アカネはペットボトルに汚水を入れキャップを閉めた。


アカネ

「隊長!指示を!」


ジョウへ小さく微笑んだ。


ジョウ

「ついて来い!」


アカネへ頷き、小枝を抱え歩き出した。


アカネ

「あっ…また見つけた」


空のペットボトルを拾った。


アカネ

「缶詰落ちてればいいのになぁ」


ジョウ

「贅沢言うな」


小さく笑った。


――サァァー…


(この音…)


アカネ

「隊長!近くに川がありますよ!!」


ジョウ

「お?よくわかったな」

「…そこっ。足元気をつけろよ」


一歩一歩慎重に進む。

水の音が大きくなる。


ふわっと風に乗り霧が顔を濡らした。


――ザァァァー…


アカネ

「待って…滝!?」


嬉しくなり滝へ駆け出すアカネ。


アカネ

「ねえねえ!滝の後ろに隠し通路あったりして〜」


そんな無邪気な姿を見ていたジョウは小さく鼻で笑った。


アカネ

「ちょっと探索してきます!隊長!」


ジョウ

「やめとけ!」


その言葉はアカネへ届かなかった。


滝の裏側へ無防備で向かうアカネ。


スゥ&ラン

【【警告!警告!】】


アカネ

「何!?」


――パパパンッ!


銃声が鳴り響いた。


キンッ!キキンッ!――


ジョウ

「ラン!ナイスアシスト」


ラン

【バリアにより幸運度上昇。】


ジョウ

「不運は――」


ラン

【+10です。】


ジョウ

「エンゲージ!!」


ジョウとアカネは発砲した相手へ銃を向けた。


ジョウ

「銃を捨てろ!!」


???

「你是誰?」

「你來這裡幹嘛!」

「難道是!打折標籤的!?」


明らかに中国語だった。


スゥ

【何者だ。ここへ何しに来た!まさか!赤札の!?】


アカネ

「どういうこと…」


ジョウ

「到底發生了什麼事…」

「我們不會傷害你」


スゥ

【何があった…私たちはあなたに危害を与えない。】


???

「證明就在這裡!」


スゥ

【証明は!】


ジョウ

「KITE6武器を降ろせ」

「両手を上げろ」


アカネは黙ってKITE3の指示に従った。


ジョウ

「這樣如何?」


スゥ

【これでどうだ。】


相手も武器を下ろす。


???

「你來這裡幹嘛……」


スゥ

【何しに来た…。】


ジョウ

「正在找水」

「連睡覺的地方也…」


スゥ

【水を探していた。寝床も…。】


???

「可以相信嗎?」


スゥ

【信用していいんだな?】


ジョウ

「啊!當然啦」


スゥ

【ああ!勿論】


男に滝の裏にある洞窟へ入るように案内された。

二人は手を下ろし男の後ろを付いて行った。


(スゥ…通訳ありがとう)


スゥ

【いいえ、どういたしまして。】

【わからないかと思いまして。】


(教育で学ばされてるが…)


スゥ

【……聞かなかったことにしてください。】


(とても楽でした)

(続けていただけると大変!助かります!)


スゥ

【仕方ないですね。任されます。】


(めんどくさ…)


???

「就只有一晚喔」


スゥ

【一晩だけだぞ。】


アカネ

「あなたの名前は?」


???

「……我不擅長日語」


スゥ

【……日本語苦手だ。】


ジョウ

「聽說了他的名字」


スゥ

【名前を聞いた。】


「我是李。就說到這裡吧」


スゥ

【リだ。それ以上はいいだろ】


「隨心所欲地生活吧…」

「如果只吃飯和魚的話,倒是有…」


スゥ

【自由に過ごせ…飯、魚で良ければあるが…】


アカネ

「火起こしする!」

「食べた〜い!」


アカネは前のめりになり目を輝かせる。


ジョウ

「別在意她」


ジョウは座った。


スゥ

【彼女のことは気にしないでくれ】


アカネ

「何それ!」


「真是個天真無邪的小鬼啊」


スゥ

【無邪気なガキだな】


アカネ

「ガキって…小娘がよかったぁ」


アカネの不満そうな表情を見て男二人は笑った。


「妻子差不多要回來了」


スゥ

【そろそろ妻が帰ってくる】


アカネ

「奥さん?」


幼女

「爸爸!」


奥さん

「我回來了」


スゥ

【パパ!】

【戻りました。】


奥さん

「請問是哪位?」


スゥ

【どちら様?】


アカネ

「決して悪い者じゃありません!」


アカネはジェスチャーで説得しようとした。


ジョウ

「アカネ…その動き……怪しまれるぞ」


スゥ

【中国語喋れないんですか?】


アカネ

「スゥ!うっさい!」


ジョウ

「喋れないんだ…」


アカネは顔が真っ赤に染まった。


幼女

「是誰?」


幼女はアカネの顔を覗き込んだ。


スゥ

【誰?】


アカネ

「ア・カ・ネ」


幼女

「アッカ…ネ?」


アカネは幼女へ頷いた。


「這是我老婆和我的女兒」


スゥ

【うちの嫁と我が娘だ。】


アカネ

「可愛」


「真好啊」


スゥ

【よかったな】


「讓對方住一晚」


スゥ

【一晩泊める。】


奥さんは旦那へ頷いた。


ジョウ

「アカネ…」


アカネ

「何?」


ジョウ

「不運が+10ある」


アカネ

「…それは笑えない話だな」

「で…その不運どう消化するか……ってこと?」


ジョウ

「そう」


ジョウは頷き、そっとアカネの肩を掴む。


アカネ

「えっと…何?」


ジョウ

「喧嘩しよう」


アカネ

「……は?」


ジョウ

「実技訓練だ」


アカネ

「いやいやいやいや…」


手を横に振った。


アカネ

「は?」


ジョウ

「本気で格闘しろ。隊長命令だ」


アカネ

「そこで、それ使うの卑怯だぞ!」


「是在吵架嗎?」


スゥ

【喧嘩か?】


奥さん

「是這樣嗎?看起來很要好啊?」


スゥ

【そうかしら?仲良しさんにしか見えないけど?】


ジョウ

「我先離開一下」


スゥ

【席外しますね。】


「啊…」


スゥ

【ああ…。】


納得行かず、腕を組んだまま動かないアカネ。

ジョウに首根っこ掴まれ引きずられる。


――ズズズッ…


不服そうな表情で洞窟の外へ連れ出されるアカネであった。

観測者

[最後まで、読んで頂き、ありがとうございます。]

[中国語にチャレンジしてみました。]

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