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数字の神が支配する世界  作者: 葉月 優奈
三話:AIと対話を求める女
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恋はいつから俺の事が好きだったのか、分からない。

だけどいつの間にか、彼女から俺に対する好意を感じられた。

それは、再び俺に対して考えさせるモノだった。


最後の教会で、彼女は再び俺に対する愛情を見せてきた。

マートは、そんな恋の事をじっと見ていた。


「好きなのか?」

「悪い?あたしだって、恋がしたいのよ」

恋ははっきりと、AIのマートに言い放った。

蓮の必死の言葉で、俺は戸惑った顔を見せていた。


「なんで、そうなるんだ?俺は……その」

「今はまだあたしは幼いし……修成も迷っていると思う。

でも、あたしの気持ちはどうしても止められないの。

蓮の代わりには、なれないけれどあたしの事を少しは見て欲しい」

「何を言っているんだ?」

恋の言葉に、俺は少し照れていた。

照れた俺は、それでも恋をじっと見ていた。

お互いの顔が、とても赤い。

見ているだけで、互いが恥ずかしくなってしまう。


恋の事は、初めはそう思わなかった。

年齢も違うし、生まれた世界も違う。


だけど、恋はそれでも俺の事を好きでいた。

その好きを、俺はマートを救う為に利用していた。


それが、ひいては恋を救う為にも繋がると損得勘定で動いていた。

それこそ、人類を救うためでもあるのだから。


「こんな酷い俺を、お前は好きになるのか?」

「好きなものは、好きなんだから!」

「でも、俺はお前の事を……」

「分かっている、蓮の事が好きなんだよね。まだ……」

恋はそれでも、俺に恋をしていた。

だからこそ、俺もちゃんと彼女の恋に応えたい。

そして、今度こそ迷わない。

蓮の時のように、辛い後悔はしたくない。


「あの……取り込み中のところで、申し訳ないけど」

「ああ、マート。すまない。勝手に盛り上がってしまって」

「お前達人間は、実に興味深いな」

マートが一瞬、笑った顔を見せた。

それは女の子らしい笑顔を、モニター越しに見せていた。


「まあ、それだけ恋は大変だと言うことだ」

「よく分かった。最後にとてもいいモノを、お前達は見せてくれた。

これが、修羅場というモノだな」

「違うっ!」俺と恋の声が、最後にハモっていた。



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