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マートには、7人のモデルが存在する。
その中の感情は、7人の誰かを元に作られたモノだ。
7人のモデルを結合させて、AIが判断させて造り出した存在こそマートだ。
この世界の神は、実に単純で複雑な構造をしていた。
「私とあなたの好きが、違う?なんでそんなことが、あなたは言えるの?」
「お前は、何も知らない事を学びたい好きだ。
俺は愛しているの好きで、お前とは根本的に違う。
情報として、各人の記憶からお前は呼び出したのだろう」
マートの情報は、7人のモデルの記憶と記録。
彼女は、情報としてしか知らない好きの文字。
マートにとって、好きはあくまで一つの情報だ。
「いいか、好きには情報だけではどうにもならない。
好きは情報では無い、単語だけでも無い。感じるモノだ。
感じて、思って、好きだという想いがお前の知らない好きだ」
「そんなのは、私は知らない」
幼いマートは、拗ねた顔を見せた。
ようやく、マートは感情を俺の前で見せてきた。
「知らないか、そうだよな。
こんなセントラルタワーの中で、ボッチ生活をしていたら分かるわけが無い。
誰とも会話をしないで、ただ情報だけを見て多くの人間を選び……選定し……殺す。
お前は全知全能の神でアリながら、孤独なのだから」
「それは私の役目。人類が与えてくれた私の仕事」
「お前は、それでも蓮が調べてくれたのだろう」
「蓮は、おかしな人だ」
マートのそばには、蓮がホログラムで姿を見せた。
見せた蓮の姿は、スーツを着ている凜々しきOLの格好。
仕事が出来そうな知的な蓮は、俺もよく知っている姿だ。
「お前にとって、それが蓮の姿か?」
「蓮は、私といつも会話をしてくれた。おかしな人だ」
「蓮はおかしくない、お前を哀れんでいた」
「哀れむ?なんで?」
「お前が、とてもかわいそうだと思えたからだ」
「なんでかわいそうなの?私は神よ」
「神だから……人を好きになれないから」
俺は、はっきりと言い放った。
マートは、首をかしげて俺の話を聞いていた。




