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数字の神が支配する世界  作者: 葉月 優奈
三話:AIと対話を求める女
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今日も、アメミットに俺は乗りこむ。

あの日と同じようにサポート役として、廻沢が声をかけてきた。

アメミットに乗った俺は、ドローンと視覚が連動した。

仮想空間ではない現実の世界、セントラルタワーの目の前で入り口は大きな壁が覆われていた。


「堀合君、チップを入れて。

データの転送は、堀合が行なって。ボクは、そのままアメミットのデータ値を確認するから」

VRゴーグル越しに、聞こえる声。

アメミットは完全防音で、外からの声は届かない。

だけどVR越しに、外と繋がることが出来た。


「成功すれば、君のレッドナンバーを一時的に解除できる。

ボクは、君を信じているから。

堀合君、次にディスクで支援をして……」

「了解、このまま上書きをして……番号の切り替えが出来ません」

「じゃあ、こっちのパスワードで解除して。解析も急いで」

テキパキと廻沢は、次々と指示を出す。

こういう時の廻沢は、とても頼もしい。


ドローンと視界共有する俺は、目の前の鉄の壁を見ていた。

この壁は、マートの心の壁だ。

俺を拒絶し、アップデートを拒む彼女の自我。


打越博士は、マートの中でいくつものモデル化された人間がせめぎ合っていると言っていた。

七人のモデルになった人間、彼女を作る人格だ。

それをAIとして、正しい判断をし続けてきたマート。

だけど、彼女は孤独で「好き」の意味を知らない。


「できた、早速試してみて」

「俺のステータスを、まずは確認するのか?」

「うん」俺は、自分のステータスを見ていた。

自分の年齢、名前、自分の情報が映し出された。

そして、自分のナンバーを見て確信した。


「黒に戻っている」

「それならば、出来るでしょ」

「ああ、撃ってみる。『アトミックレソリューションレーザー』っ!」

俺がドローンで撃たせてみると、レーザーが承認されていた。

そして、ドローンから緑色のレーザーが出て大きな壁を壊していた。


「おしっ!」

「やったね」廻沢の喜ぶ声がm聞こえた。

だが、すぐに壁を壊したことで俺の番号が赤く戻った。

壁が空いた先には、強い風が吹き付けた。

そのまま、俺のドローンが風に吸い込まれていくのが見えた。


「何だ、この強い風は?」

制御しようとしても、俺は制御できない。

強い風に吸い寄せられて、ドローンでは無く俺の体が風に吸い寄せられていた。


(これは……マートが俺を吸い寄せているのか)

壁の奥には、真っ白い部屋がチラリと見えていた。

そして、俺の視界はドローンと切り離されて視界が真っ暗になった。



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