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数字の神が支配する世界  作者: 葉月 優奈
三話:AIと対話を求める女
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音も立てずに、ドローンは飛んでいた。

真っ白なドローンは、ブラックナンバーの使うドローンではない。

マートが自動操縦するドローンと、しっかり区別されていた。


ドローンの黒い光線が、俺のいた場所に放たれて床をくり抜いた。

俺は小さな恋に、助けられていた。

恋は赤い顔で、俺を睨んでいた。


「バカ、勝手に死ぬんじゃ無いわよ!」

恋は、俺に対して強く怒った。

眉間にしわを寄せて、険しい顔を俺に初めて見せていた。

俺に向けて放たれたビームは、|ADL『アトミックディストラクションレーザー』だ。


ドローンの放つビームの威力を、ブラックナンバーの俺は誰よりも理解していた。

黒い光線で、俺はレッドナンバーの蓮を殺したのだから。


「俺は罰を受ける。だけど、それは死ぬことじゃない。

お前の分も生きて、生きて、この世界で罪を償う。

お前を殺した責任を、俺は長い寿命の中で死ぬまで全うする。

今の俺には、その覚悟が確かにある」

「修成」顔が、明るくなる恋。

「それが答えなんだ……ね」

蓮の顔に戻ったウェディングドレスの女は、冷たく言い放っていた。

蓮は、じっと俺の顔を見ていた。


「それに、お前も救わないといけないしな。マート」

「私を救えるの?あなたが?」すぐに蓮は、マートの顔に戻った。

出てきたのは、セントラルタワーにいた少女の顔。


「救うよ、そのために俺は準備をしてきたのだから」

「無理よ、あなたには」

マートは俺に、はっきり言い放った。


「どうやって?ここでお前は、私によって死ぬのに?」

ウェディングドレスの真上に、ドローンが飛んでいた。

静かに一機のドローンが、教会の上空高く飛んでいた。

それは、俺たちを見ている死神のようだ。


「死ぬって、いつ決まったんだ?」

「このドローンは、あなたを殺すまで追い続ける。

そこにいる恋も、一緒に消し去るから安心して」

俺の後ろには、恋がいた。

マートにとって、モデルでもある恋の存在は消したい存在。

だけど、俺は前に立って両手を広げていた。


「恋もマートも、殺させない」

「そんなに欲張っていいの?君、死んじゃうよ?」

「だから、俺がここにいるんだよ」

それは、俺の声じゃ無い。

会談の方から聞こえる声と共に、銃声が聞こえた。


銃弾は、俺……ではなくウェディングドレスのマートに向けられた。

ホログラムを通過して、教会の壁に命中。


「なんだ、新手か?」

「よう。まだこんな所にいたのか、相棒」

そこに姿を見せたのは、金髪の青年だ。


全身黒いスーツを着た男は、階段をゆっくりと降りていた。

手には、昔ながらの拳銃を持ちながら。

赤いクセ毛の男は、俺がよく知っていた人物だ。


「柚木っ!」

「相棒、待たせたな。さあ、さっさと早く出て行け。

廻沢が、ようやく完成させたようだぞ」

柚木の後ろには、もう一人の人物が姿を見せていた。

緑色のワンピースを着た女、俺の姉貴が姿を見せていた。



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