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下から向かうドローンは、幸いにも増援を呼んでいない。
倉庫ではドローンに出会うこと無く、カーゴに乗り込むことが出来た。
だが、増援を呼ばないのでは無いことに気づくのはアール市街地にさしかかって理解した。
「ドローンが、人を襲っている」
ニュースの映像と同じように、人間をドローンが襲っていた。
スマホで見ていた阿鼻叫喚の世界が、現実のモノとして見えていた。
「こんなことって……」
「マートが暴走する。
だけど人類は容易に、マートに辿り着くことは出来ない」
「あなたは、マートに会えたのでしょう」
「廻沢の援護が、あったからだ。それが無ければ、辿り着くのは難しい」
防衛システムを抜けて、二度と会いに行きたくない。
それほど、心を折ってくるマートの襲撃だ。
セントラルタワーの中心部にいるマートに会うのは、それほど大変なのだ。
そんな中で、恋の事を見つけてきた。
見つけたドローンは、すぐさま俺の乗っているカーゴに近づく。
「見つかったわね」
「少し飛ばすぞ」
俺は、カーゴのハンドルを握った。
同時に自動運転から、手動運転に切り替えていた。
そのまま俺は信号を無視して、カーゴを飛ばしていた。
リミットが解除されたカーゴのスピードを、上げて俺は運転した。
自動化が進むこの世界でも、俺は運転が苦手ではない。
アメミットの操作で、手動運転には慣れていたからだ。
だけど、当然ドローンも追いかけてきた。
「逃げ切れるの?」
「逃げ切るしかない、恋は俺が守る」
ハンドルを握り、カーゴを猛スピードで走り抜けた。
混乱している町中を抜けながら、カーゴを進めていた。
ドローンは後ろから黒い光線を、遠慮無く放ってきた。
だけど、俺はカーゴを運転しながら黒い光線を全部避けていた。
避けた俺のカーゴだけど、カーゴは激しく揺れていた。
助手席に乗っている恋は、目が回りそうに苦しそうな顔を見せていた。




