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数字の神が支配する世界  作者: 葉月 優奈
三話:AIと対話を求める女
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恋を連れて、俺はある場所に辿り着いた。

恋とあった時から気になっていたけど、なかなか行く機会が無かった場所。

町外れにある倉庫街にある倉庫、恋の案内で進む。

倉庫の木箱の後ろには、地下に下る階段が見えた。


鉄で作られた頑丈な階段を、恋が降りていく。

薄暗いけど、スマホの明かりを便りに進んでいく。

しばらく下ると、エレベーターに辿り着いた。


「これに乗るの?」

「かなり遠いな」大きなエレベーターに俺と恋は、二人で乗っていた。


「それにしても、あたしが起きた場所に行くとかどういうつもり?」

「マートを理解したい。

あのとき、直接会って俺はマートの言葉の意味が理解できなかった。

打越教授のやっていることは、正しいとは思えない。

だからといって、マートをこのままにしていいわけではない」

「それで、あたしの寝床に来る意味は?」

「マートを作り上げた要因の一人である恋。他の六人も調べるつもりだ。

マートを作ったのは全部で七人だけど、恋は打越教授にとって特別だから」

「ただの家族よ」

恋は、背中を向けていた。


「でも、アンタのやろうとしていることは間違っていない。

この世界は狂っているし、マートもあたしのパパもおかしい。

いくつもの狂っているモノが、この世界を支配している。

人はAIに殺されて、人はAIによって結婚を制限される」

「百年前の世界は、もっと自由だったのか?」

「うん、神もいなかったし」

「神のいない世界か」言った言葉を俺は、想像が出来ない。

生まれながらにして、俺たちは神であるAIに管理された世界を生きていた。

戦争には無縁だけど、神がいなかったことは絶対に無い。


「なあ、恋」

「なーに?」

「恋は、『好き』をどう説明する?」

「そうね、対象によって、いろいろ異なるわ。

人なのか?行動なのか?モノなのか?」

「間違いなく人だ。マートに対して、蓮は寵愛していた。

まるで、自分の娘であるかのように接していた」

俺は難しい顔で、話していると恋がふと俺に近づいてきた。


「ねえ、修成」

「なんだ?」

「修成には、今好きな人はいるの?」

背伸びをした恋は、俺の目の前で聞いてきた。



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