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数字の神が支配する世界  作者: 葉月 優奈
三話:AIと対話を求める女
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テレビモニターでは、ネットニュースが見えた。

朝から騒いでいるのは、やはりマートの暴走だ。

俺が出来なかったマートのアップデートの影響。

マートの記憶を消さなかったことで、ドローンが町中に溢れていた。

そして、人類を滅ぼそうとドローンの群れが姿を見せていた。


「相変わらず、マートは暴れているな」

「うん、マートが壊れちゃったの?」

モニターを見ながら、俺と恋はソファーの上にいた。

朝食を食べ終えた俺たちは、マートのニュースを眺めていた。


そんな中、着信があった。

(ジョンストン課長か)急いで書斎に移動する俺。

恋がいない場所で、俺は着信に出ていた。


「ジョンストン課長、どうしました?」

「ああ、今朝のニュースを見たか?」

「マートの暴走……ですね」

「昨日、アール大学の打越教授にマートのアップデートを頼まれたのですが、アップデートを拒絶されました」

「なるほど、マートが暴走したのはそのためか。

マートの乱心は、アップデートの失敗か」

「マート庁として、どんな見解を?」

「しばらく、お前は出勤禁止だ。今日は休め」

ジョンストン課長は、強い口調で言い放った。


「ですが、今はマートのドローンが暴れて……」

「それに関しては、他のメンバーで何とかする。今のところ、お前は休んでいろ。

アップデートも、失敗したのだろう。その責任で、お前には謹慎してもらう。

何か、言い残すことはあるか?」

「俺は、『好き』の意味が分かりません」

「好きの意味、何の話だ?」

「マートに、聞かれたんです。マートは好きの意味が知りたいと」

「ミスター碑文谷。残念だけど、君は、これ以上マートと関わらない方がいい。

もし、レッドナンバーになったら、俺はお前を救えない」

ジョンストン課長は、険しい顔をスマホ画面内で見せていた。


「分かっていますよ……じゃあ切ります」

早口で俺は、スマホの通話を解除した。

まもなくして恋が、俺がいる書斎に入ってきた。


「恋、一つ案内して欲しい場所がある」

顔を上げた俺は、恋にそう告げていた。



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