98.難易度が高すぎる
「・・・」
何やってんだ俺!あまりの美貌に言葉が出ない!
「おーい?怒ってるー?」
遥さんが近づいてくる。
「あーっ、あまりにも!綺麗で!」
「えー!嬉しい!」
「その、なんつーか、その!綺麗です!」
「やったー!」
たまにこの人が覗かせる少女感は、今日のアダルティな容姿と相まって、ギャップが激しく、その高低差の分だけ俺は心を揺さぶられていた。
「さ、さぁ!行きましょう!」
ネットで調べた通り、俺は助手席を開き、役満ガールをエスコートする。その後、車をぐるりと一周し、安全確認をする俺。運転席に戻る。
「安全運転で、行きます!」
「はいよー」
ギア!ニュートラルから、ドライブへ!
サイドブレーキ!倒す!
アクセル!踏む!
「ねぇねぇ、緊張してるー?」
「えっ?あっ?そんな事ないッスよ」
何故かスカす俺。遥さんにドキドキし、慣れない車の運転に、2倍のドキドキを感じていた。
「水族館楽しみだねー」
「はい」
「私ペンギン好きー」
「はい」
「お昼どうするー?」
「はい」
「やっぱり!緊張してる?」
「はい」
「ふふ」
あ、なんかよくわからないけど
遥さん、笑ったぞ。
それにしても、ハンドルを握る手、
半端ない!
それにちょっと暑い気がするな。
これで暑くて汗かいたら汗臭くなる、けど
遥さんが寒かったらそれはそれで大変だ。
つーか!
この密室空間でオナラなんかしてしまったら
どうするんだ俺!?
ド、ドライブデート・・・
難易度が高過ぎる。
しかもここから水族館まで1時間半。
持つのか、俺。
「私ねー、ドライブデートとかはじめてなの」
え?
んな、馬鹿な。
ドライブデートが初めてなわけあるか!
ああでも必ずしもドライブデートとは限らないもんなぁ。
そもそも麻雀サークルに人がいないのは
遥さん自身が男女関係って言ってたじゃないか!
「またまた〜!」
「ホントだよ」
「じゃ、じゃあ、ドライブデート以外は?」
「う〜ん、結果的にデートじゃなかったヤツを除けば、ほとんどない」
「結果的にデート?」
「そのうち教えて、あ、げ、る」
なんじゃそりゃ!




