92.アイシャドウ
自分でも最低だと思うが
俺は今、デカ女真琴とアウトレットモールで買い物をしていた。
遥さんとのデートが決まった頃、
同時に[その後どうなったの?]と真琴から連絡があったのだ。
ユキちゃんとの一件を話した俺は
次なる試練である、遥さんとのデートのはなしをしたのだ。
そうしている間に、何故か2人で俺の遥さんデート用の私服を買いに行くことになった。
デートの為の服を買いに、好きではない女とデートまがいのウィンドウショッピング。
なんと罪な男なのか、俺。
何故かドキドキしてしまう在来線の駅での待ち合わせで合流し、俺たちは3駅先で降りて、アウトレットモールにたどり着いた。
まぁまぁなブランドの格落ち品が販売されている。
それにしても・・・
なんか、今日の真琴はちょっとカワイイぞ。
なんというか、垢抜けたというか、
様々な店で服を持ってきてもらって
着替えて、それを評価してもらって
キープだとか言って、その場で買わずして
真琴から嗅いだことのない香水の香りがして
真琴の興味持ったものに時間割いてあげたりして
よく分からないスイーツフェアに参加して
デートだよなぁ、とか思ったりして
14時過ぎにフードコートで昼食を取ることにした。
ここで向かい合って初めて、真琴がいつも以上に化粧をしている事に気づく。
「目元が具合悪そうな色してるけど、大丈夫か?」
冗談ぽく、真琴のメイクに触れてみる。
薄紫のアイシャドウ。
「なにそれ、バカにしてるの?」
「いやぁ、シンプルに褒めるのが恥ずかしくて」
「そういう事言ってるからモテないんだよ」
おいおい、お前は俺の事好きだったんじゃないの?
「それも冗談か?」
「知らない」
やばい、怒らせた。




