85.キス
「ユキちゃん、聞きたい事がある」
「えー?なんですか?」
「単刀直入に聞きたい」
「えー?なになに?なんか今日怖いですよ!?」
「ユキちゃんの本当のお父さんは、別の人だよね?」
「急に、なんですか!?前も言いましたけど、両親とは絶縁状態で・・・分かりません」
「ユキちゃん、俺と君の父親は同じなんだ」
「えっ!?」
「驚くよね。俺も驚いた。でも、直接父親から聞いたんだ。俺の父親ーいや、あのクソ男は、ユキちゃんのお母さんと不倫して、そうしてユキちゃんが産まれた」
「なっ、何を言ってるんですか?」
「しらばっくれないでよ。君のお母さんは、おそらく、この魔女ヶ崎にいた、魔女の一族」
「えっ・・・」
「ユキちゃん。信じられないかもしれないけど、一生に一度のお願い!俺とキスして欲しい」
「なっ、何を言ってるんですか!?」
「すべて、終わりにするんだ」
「ちょっと!警察呼びますよ!」
「僕も君も、あのクソ男の遺伝子を持っている!ロクな人生なんて歩めないんだ!ユキちゃんだって、大変な人生を歩んできたじゃないか!魔法が使えたら、人生やり直すって言ってたじゃないか!全部終わらせよう!終わらせるんだ!世界を破滅に、追いやろう!そうなってから、今後の事、考えようよ!」
俺は無理やり、ユキちゃんの手を掴み
背ける顔など気にせず、キスをした。
その時、全身に痺れを感じた。
頭の中が真っ白になった。
薄れ行く意識の中で
帯電というのか、
ユキちゃんが紫色の電気を浴びているように見えた。
それでもー




