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78.金が必要
大学が始まろうと、始まらなくとも
コンビニでのアルバイトは続いている。
あの日以来、ユキちゃんとは少しずつ関係性を回復しているが
それでもシフトが一緒の日はちょっと辛い。
しかし今日は一緒ではない。ほっとする。
今日も退屈で退屈で、来店する女に点数をつける。
5点・・・3点・・・8点・・・
こうして、あっという間に時が経つ。
「最近シフト増やしてくれてありがとう」
熊のような、猫背の店長が語りかけてきた。
「いやー、ちょっと高い金使っちゃって、稼がないとマズいんですよー」
俺はそう返した。
「え?なに?何買ったの?オンナ?ゲーム機?」
「それは言えません」
「君もスケベだよね〜」
本当の理由があったのだが、
話をしたくないし、するのも面倒だ。
俺はスケベな俺を演じ、その場でやり過ごす。
しかし、金が必要なのは本当だった。
真実に近づく為、消費者金融で金を借りようとするも、未成年では無理で、流れに流れてクレジットカードのリボ払いと有り金を使って
なんとか工面した所だ。
スタッフルームで着替えていると、
スマートフォンが鳴る。
画面を見る。
ー来た・・・
そのまま、コンビニを出て
裏手に置いた愛車ズーマーに跨りながら
電話を折り返す。
「もしもし」
「もしもし、エソラ興信事務所ですが・・・」
「はい」
「ご依頼いただいておりました件・・・」




