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76/140

76.点と点と点


たった2日の滞在で、俺は実家から

絵空市に戻る。

なんと濃密な2日だったのか。


運転免許を取得したり、

愛生さんにデートを申し込んだり。

そんな日に俺は電車に揺られて帰る。


鈍行列車で帰るから、暇で

数ヶ月前に茂木から借りた小説を読んでいた。

なんとも小難しい本だ。

なにより読みづらい。


そんな本を読むのを辞めて

俺は流れゆく景色を見ていた。



あぁ、夏が終わるのか。



勉強を理由にリアル充実から避けていた俺だが

大学生活は順風満帆とも言える。



でも、解決していない事が

たくさんあった。



ユキちゃんとの、微妙な気まずさの解消。



遥さんとの、デートの約束。



愛生さんとの、デートの約束。



なにより、魔女の事。



そろそろ、何かしらから

片付けなければならない。





目的の駅にもうすぐ到着しようとした








ーその時。









読みかけた本が



昨日、役所で取得した書類が



あの人への感情が



点と点と点が



繋がった。



確証は持てないけど



俺の中で、



俺の直感がそれを



その答えをぼんやりと



唐突に映し出した。



嘘だろう。



そんな事を、思った。



全ての出来事が



現実味や悲しみを



帯出してきた。



あくまで仮説だ。



でも、冴えてるな俺。




〝破滅の魔女〟




その輪郭が見え始める。




《気が付いたの?》



「うん。確証は持てない」



《そう。貴方が辿り着かなければならない。〝破滅の魔女〟に》



「うん。なんで俺なんだろうって、考えていたけど、それが理由かもしれない」



《もうひといき》



「君には、会えないの?」



《貴方が真実にたどり着けば、会えるよ》



「分かった」




俺を乗せた鈍行列車は進む。




景色を飛ばして、駅へ向かう。




もうすぐ秋風が吹こうとしていた。



そして俺は




真実に近づいていた。










【chpter.05】 おわり。

第一部完結の【chapter.06】


引き続き、お楽しみ下さい。

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