60.起きて、起きてる、起きる
【chapter.05】 点と点と点 (全17話)
夜。自宅。ひとり。
寝転がって、今日の出来事を思い出していた頃。
《起きて》
救済の魔女の声が聞こえる。
久しぶりだ。こんなタイミングに出てくるもんじゃない。俺の頭はいっぱいなんだ。
「起きてるよ」
《また、起きるよ》
起きて、起きてる、起きる?
なんの会話だこれは。
「起きる?」
《不可解な出来事が、起こりそうなの。いや、起こると思う》
「は?」
《また、明日になれば分かるわ》
「ちょっと待て!というか、そろそろ、魔女の正体を教えてくれよ!」
《それは、出来ない。貴方がたどり着かなければならないの。私は破滅の魔女を知っている。でも、破滅の魔女は私を知らない。これが理由》
「なんなんだよ!意味分かんねーよ!」
《また、破滅の魔女は“禁忌”とか“嫉妬”って力を蓄えてた。それが発散されそうなの》
「また、地面が浮くのか?」
《そうとは限らない》
「なにが起きるんだよ」
《私には分からない》
「分からないのオンパレードだな!」
《日付が変わる頃、また、それは起きると思う》
時計を見る俺。23時52分。
そ、そうだ、里山さんに連絡しなくちゃ!
メッセージを送る。
[里山さん!魔女です!聞こえてきました!そして、また不可解な事件が起きるみたいです!]
返信は無い。大事な時に役に立たないのか。
あのオッサンめ。
心臓の鼓動が早い。
迫る。0時。
《とにかく、〝破滅の魔女〟とキスしてはダメ》
誰なんだよ、破滅の魔女って。
そんな事を思っていたら、時計が0時を示した。
また、地震が起きるのか?
・・・ん?
って、なにも起こらないぞ?




