55.ナイスゥ~
「久しぶり」
「お久しぶりです!」
遥さんに会うのが本当に久しぶりで
俺はとても嬉しい。
夏休み中盤、2人だけの麻雀サークル活動が狭い部室で行われる。
よく考えてみろ、俺。
なんと!エロい!シチュエーションなのだ!
これは過ちの1つや2つあってもおかしくない!
遥さんは下はジーパンだが、上はちょっと大きめの白Tシャツで、いつも程おっぱいを強調していないが、それでもその大きさが分かる!
サンキューおっぱい!
「今日は何をやりますか?」
「う〜ん、暇だしお出かけしようか?」
「えっ?」
「涼しいところに行きたいなぁ」
すすすすすす、涼しいところ!?
それって!明るいパネルの部屋のボタンをポチッと押したり、カラオケがあったり!
ビデオオンデマンド付きのテレビがあったり
大きな大きなベッドがあったり・・・
ポワワワンと吹き出る妄想を顔を振ってかき消す。アホか俺は。
「水族館とかどうですか?」
「ナイスゥ〜なアイデアだけど、近場に水族館なんてないのよね〜」
「う〜ん・・・それなら、映画館とか?」
「ナイスゥ〜」
遥さん的流行語なのか。ナイスゥ〜って。
こうして俺たち2人はサークル室を後にして
繁華街の映画館を目指す。
原付は大学に置いたまま、歩いて向かう。
夏の暑さと、緊張感で汗がヤバい。
どうして今日に限って汗が目立つ色のTシャツを着てしまったのか、俺。
2人で歩く。
歩幅を合わせる。
ペースも合わせる。
会話の話題も合わせる。
途中、コンビニによりたいと遥さんが言う。
それに合わせる。
行けそうな信号も立ち止まる遥さん。
それに合わせる。
映画館を目指して進む。
これって、デート?




