42.〝飲み物〟を飲みながら
合宿も4日が経った。
合宿所から自動車学校は歩いて30分ぐらいの場所にあり、
シャトルバスが定時に出るが微妙に遠い。
未だになれない部分はあるが、
俺の人生はちょっとだけ好転していた。
そう、なぜならば!
「愛生さん!調子どう!?」
「まぁまぁかな」
俺は愛生さんと会話出来るまでになっていたからだ。
なんと奇跡的に愛生さんとデカ女真琴が同じ部屋で、
真琴を通して俺たちは仲良くなった。
講義の間の時間は、
気が付けば俺、茂木、真琴、愛生さん・・・
そして何故か狩屋の5人でいることが増えていた。
夢にまで見た男女交際グループではないか!
いつのまにか誰を通して皆の連絡先を手に入れていて、
俺はついに当初茂木と仲良くなった理由である
愛生さんの連絡先にたどり着いた。
友達って素敵ではないか!!!
その日の夜。
部屋で茂木と狩屋と3人で
〝飲み物〟を飲みながら会話していた。
この飲料は魔法がかかっているようで
気分が高揚し、普段話せないような事も語ってしまう。
「なぁ、俺、愛生さん行っちゃっていいかなー?」
ダサ金髪狩屋がふとそんな事を漏らす。
行っちゃう?何を言ってるんだこのダサ男は。
「どこに行くんだよ」
「アタックするって事に決まってるだろ〜」
顔を赤くした狩屋がふにゃふにゃしながら喋る。
「勝手にやってろよ」
そうだ、こんな奴に愛生さんを落とせるわけがない。そもそも、4日目だぞ!俺たち!
「お前はどうなんだよー」狩屋が俺に問う。
「コイツは真琴ちゃん一択だぞ」茂木が俺を指差す。
「なッ!何言ってんだよ」
俺があのデカ女真琴を?
「お似合いだと思うけどなー」狩屋が言う。
「お似合いじゃねーし」俺は返す。
「コイツらバイトも一緒だけど、結構イチャイチャしてるぜ」うるさい茂木。
「なんとも思ってねーよ」嘘をつく俺。
「じゃあ、ヤリ目で告白してみたら?」狩屋。
やっ、ヤリモク!?
ヤる目的の、ヤリモク!?
「バーカ、何言ってんだよ」
「でも、ヤレるだろ?真琴ちゃんさー?」
ま、まぁ、6点だし。
「そういうんじゃない」
「ふーん。たぶんさー」
ー告白すればイケると思うぜ?
狩屋の発言に、茂木も同意していた。




