31.プンスカ!
その日、バイト先の先輩である里山さんが欠勤していた。
代わりにユキちゃんがシフトに入った。
俺は里山さんに話を聞きたかった。
あの人が魔女とか言い出してから、
何かがおかしくなっていったのだ。
「なんかこの街ヤバいですよねぇ〜?」
ユキちゃんが語りかけてきた。
コンビニでバイトしている時のユキちゃんは、
ツインテールで幼い風貌だ。
ロリユキちゃんであり、昼のユキちゃんだ。
「ユキさんの住むところは大丈夫でしたか?」
「うん、何にもなぃよぉ〜」
そういえば、ユキちゃんが昔住んでいたのは、
魔女ヶ崎って言ってたような・・・
でも、家庭環境が複雑だし、
あまり触れない方が良いよな、俺。
「ところで、里山さん、どうして欠勤なんでしょうか」
「何かあったのかなぁ?里山さんが来ないから、私がシフト入ったんですけどぉー!」
昼ユキちゃんは、プンスカ!みたいな顔をしている。
「ああ、里山くんね。辞めるかもよ」
どこから会話を聞いていたか分からないが
熊のような猫背の店長が現れた。
「えっ?辞めるんですか!?」驚く俺。
「うん。店長のカンってやつ」
「ええーっ!なにかあったんですかぁ?」
「里山くん、もともとオカルト好きで記者目指してたでしょ?
今回の円形隆起の件で、一発当てようとしてるみたいだね」
さすが店長だ。
そして、俺はそれを知りたいのだ!
里山さん!カムバック!
「里山さんってどんな文章書くんですかね」
ちょっと話題を広げてみる。
おお、凄いぞ俺、会話の中心にいる。
「あれ?新人君?里山さんのオカルトブログ知らないの?」
「そんなのあるんですか!?」
「私見たことありまーす!」
オカルトブログ・・・
気になる。
ユキちゃんとのバイトは嬉しいけど
早く終われ!バイト!




