3.夏美さん
説明会の翌日。
今日は土曜日だ。
念願の一人暮らし部屋の荷解きが終わった。
部屋の間取りはロフト付き1Kと呼ばれるもので
ここを俺の俺による俺の為の城と名付けることにした。
お腹も空いたのでご飯でも買いに行くか。
俺は適当な格好で半ヘルを持ち
部屋を出る。
移動はいつだって原付だ。
自分の部屋っていいな。
そんな事を思いながら鍵を閉める。
ーガチャリ、そして、ガチャ。
隣の部屋の扉が開く。
隣人と目があった。
(・・・金髪のロング、水色のキャップ。髪から耳が見えている。ポイント高い。白のロングTシャツは、おっぱいのふくらみを強調している。Dはあるんじゃないのか?ジーパンか。靴は白のスニーカー。なんつーか、良いね。良い。好みのタイプじゃないから、8点だな)
これは俺の解説だ。
俺はいつもの癖で女の点数をつける。
隣人、8点。
「なに?」
嫌そうな顔をする女。
「えっ、あっ!今年から引っ越してきました!」
そうだ、隣人には挨拶しなさいと母から教わっていたんだ。
「ふーん。1年か。私2年の夏美。よろしく。じゃ」
バイビー、みたいな動きをして夏美さんは去っていった。
クンカクンカ、一瞬開いた部屋から、女子の匂いがするぞ!!!
こ、これは!!!
隣人とのこれからの展開に期待出来るのでは!?
俺は駐輪場に向かい、
愛車ズーマーを見て気づく。
あっ、やべ、鍵忘れたよ。
部屋に戻り、原付の鍵を取り、
また部屋の鍵を閉めた。
ーガチャリ、そして、ガチャ。
隣の部屋の扉が開く。
隣人と目があった。
2回目だ。
「わっ、忘れ物を!」
なぜか俺は弁明する。
「ウケる。報告しなくて良いから」
夏美さんが笑う。そして続けて口を開く。
「私も忘れ物」
そう言って去っていった。
クンカクンカ、
再び開いた部屋から、
女子の匂いがするぞ!!!




