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29.絵空市円形隆起


不可解な出来事は〝絵空市円形隆起〟と名付けられた。


大学の休講が1週間で、

再開する頃には次々と流れる世間のニュースにかき消され、

世の中の関心は薄れて行った。



5月の連休が予定よりも伸びたが、

今日は通常通り、授業が始まる日だ。

俺は久しぶりに眉毛を整えて、大学へ向かう。


相変わらずの講義室に沢山の人が集まる。

茂木は俺を見つけ、隣に座ってきた。

まったくコイツは、俺以外の友達がいないのか?


いや、俺もそうか。


「大丈夫だった?」

「うん。地理サークルは大盛り上がりだよ」

そうか、コイツは地理サークルだったな。

「楽しそうだね」

「やっぱりさ、ここらへんの地理上、というか世界どこを見てもあそこまで規則的な円で隆起することなんてないよ」

早口で語る茂木。得意分野のようだ。


「なぁ、茂木、魔女っていると思うか?」

「この現象は、魔女かどうかは別として、たぶん教科書に載っている事じゃ表せない事だとは思う」

「なるほどね」



そんな会話を聞きながら、

俺は前方にいる愛生さんの麗しき後ろ姿を見ていた。

いやぁ〜、後ろ姿も10点だな。



う〜ん、それにしても

何故、あの日あの時あの場所に愛生さんがいたんだろう。


どうして、あの場所でバイトしてたんだろう。

まぁ・・・魔女ヶ崎でバイトしてるのはまだ良いか。



あの日は朝に休講と自宅待機が発表された。



そして、愛生さんと俺が出会ったのは

昼間だ。



愛生さんはあの日、わざわざ昼間にバイトを入れていたのか?



たしかに選択する科目によっては

講義が半日で終わることもあるけど。。。



そんな事を疑っているうちに

何事も無く授業が終わる。



今日は待ちに待ったサークルだ!



ややこしい事は抜きで、

役満巨乳ガール遥さんに会いに行こう!!!!!


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