28.誰かに
愛生さんとの会話の余韻に浸りながら、
俺は魔女ヶ崎周辺をズーマーで走り回る。
先程まではオカルト好きが集まっていたが、
それを聞きつけたのかメディア関係も増えてきた。
テレビカメラを担いだ人間が数人、
さらにはスマホ片手に実況中継をする者。
何にせよ、この不可解な出来事を知りたいと思う人間は俺たちだけじゃ無いはずだ。
・・・誰かに話してしまいたい。
もし、魔女が本当にいて、この不可解な現象が
本当に魔女の力だとすると、
これは俺がその魔女と接触したことによる事である。
俺はその魔女を好きになってはいけないらしい。
いや、誰だよ、ソイツ!
誰に相談すればいいんだ?
仮に本当だとして、信じてくれるのか?
頭おかしくなったヤツが恋愛相談してるだけとしか、思えないよな。
地域をぐるぐると回りながら、
色々な思考が俺を取り巻く。
ー救済の魔女。
これがまず誰なのか。
コイツを捕まえて、直接会話出来ないのか?
そうすれば、色々聞けるよな。
でも、魔女の正体はバレちゃいけないらしいし
自分から語り出すのだろうか?
そして、
ー破滅の魔女。
どうやらコイツに恋と落ちたらいけないらしい。
それに今回の出来事は俺とその魔女が近づいたから起きた事らしい。
俺が最近、近づいた人って・・・
キャバクラに行ったユキちゃん?
お花見をした、サークルの遥さん?
ああ、前日にちょっと会話した夏美さんもあり得るのか?
分からない。
全く分からん!
こういう時は寝るに限る!
俺はそのまま自宅を目指した。




