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17.男達に酒を注ぐ仕事


・・・昨日は幸せだったな。


俺は天井の蛍光灯を見ながら

ぼんやりしていた。

春のセールのポップがエアコンの風に揺れている。

昨日は遥さんと桜を見た。

厳密に言うと、ちょっとだけ見て、

後は居酒屋に連れて行って貰った。

女性と食事だなんて、憧れの大学生活を

謳歌しているではないか!


店内放送が耳に入る。


はっ!

ここはコンビニで、俺はアルバイトの

真っ最中だった!


今日のシフトはロリ系腹黒女子

ユキちゃんと一緒だ。


「大学生って楽しいですかぁ?」

閑散とした時間帯、ユキちゃんが話しかけてきた。


「うん、まぁ」

「いいなぁ〜」

「ゆ、ユキ先輩は、何才なんですか?」

「あーっ!女性に年齢聞くの?」

「えっ、いやぁ・・・」

「18だよ、たぶん同い年だよね?」


なっ、ユキちゃん、同い年!?

小学生に見えるのに!?

ってゆーか、18で同い年で「大学生いいなぁ」って、

ユキちゃんは専門?フリーター?

なんだか聞きづらいなぁ、そういうの。


「あ、私はバイト掛け持ちのフリーターね」


俺が聞きたい事を察したのか

ユキちゃんが口を開いた。


「コンビニ以外にも、やってるんですか?」

「うん。キャバ嬢」

「キャッ!キャバ嬢」


キャバ嬢って!

あの胸元がざっくりと開いたドレスを着て

政界を揺るがし、首には金色アクセをつけた

男達に酒を注ぐ仕事ではないか!


「普通だよ〜」

「その、なんというか、イメージじゃないから」

こんな小学生ロリ顔貧乳ツインテールがキャバ嬢?

いやいや、無いなぁ。


「ふふふ、脱いだら凄いんだから」

「なっ!なに!」

「え?コンビニの制服を脱いだら、私も大人だよ」

「そ、そうなんですか?」

「使い分けてるの。昼と夜を」


なるほど、理解出来ない。


ただ、ユキちゃんが抱える事情を知るのは

少し先の事だった。

それは翌日、唐突に掛かってきた電話で

いろいろわかる事になる。


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