133.おっぱい
妹の上京の準備や手伝いをしている間に
12月の終わりになっていた。
今日こそ雪が降ります、なんてニュースキャスターが何度も何度も言っている。
この人の予報は外れると有名らしい。
残念ながら、今年の正月はコンビニエンスストアで年を越すことになりそうで、
俺は少し早めに実家に帰ることにした。
荷物を詰めたし、さて、帰りますか。
部屋を出る。
ガチャリ
ーそして、ガチャ。
あの日以来、初めて夏美さんに会った。
何を喋ればいいのか、分からない。
しかし、無視するわけにもいかない。
「お。おはよう、ございます」
「昼だよ」
「えぇ、まぁ。正直、何を話していいのか分からなくて・・・」
「うん。私も」
「そ、その、妹は、遠くに行きました」
「だよね〜。これで、貴方の妹さんを追う理由は無くなったね」
「はい。もう、やめてください」
「それじゃあ、今まで通りで、イイ?」
ー良い訳がなかった。
「はい」
でも、嘘をついた。
「ありがとう〜」
そういって、夏美さんが俺をむぎゅっと、抱きしめた。こ、これは!
俺の頭部が!夏美さんのおっぱいに!いっぱいしている!
ーゆ、許す!!!!
半分許して、許さないまま、
俺はそこを離れた。
アパートから歩いて10分。
バス停留所で待つ事5分。
市営バスに揺られる。
座席から見える街の景色にも、もう慣れた。
そうして最寄駅に到着した。
そこから新幹線・・・に乗る金が無い!
そういうわけで鈍行電車を乗り継ぎすること3時間。
懐かしい駅に到着し、そこから連絡を取り
母とミツルさんが迎えに来た。




