118.間違いなく、魔女
その唐突な告白に
遥さんは振り向いた。
「いま、なんて?」
よし。
俺は少しずつ遥さんに近づく。
「俺は・・・」
少しずつ・・・
「遥さんの事が・・・」
近づいて・・・
そのまま、走り去る。
よし、遥さんを抜いた!
そのままユキちゃんの方へ走る。
「どうしたんですかぁ〜?」
「ユキちゃん!逃げるよ!」
「えっ?」
俺はユキちゃんの手を引っ張り、茂木を無視したまま、走り出す。
「その、あれ!ユキちゃんが大学生じゃないことがバレたんだ!」
理由はなんでもいい。
狙われている。遥さんに・・・
「えっ!?まずいんですかぁ〜?」
状況を飲み込まないユキちゃんの足は鈍い。
振り向くとすぐそこに遥さんがいた。
もう、逃げられない。
気がつくと、校門で対峙していた。
遥さんはコートの胸ポケットから
水鉄砲を取り出していた。
向けられる銃口。
「間違いなく、魔女みたいね」
遥さんが俺を睨みつける。
「どうするつもりですか」
「前も言ったよね」
「こんなとこで、そんな事して、良いんですか?」
多少なりとも、俺たちを注目している人がいた。
「でも、逃すわけにはいかない」
「遥さん、黙っていた事を喋ります。銃口を下げて、場所を変えませんか?」
「そうやって、逃げるつもり?」
「違います」
「じゃあ、ここで話してよ」
「とにかく、落ち着いて欲しいんです」
ーそうだ、話せば分かるはずだ。
「確かにこの場所は、校門で、微妙。でも、場所を変えようとして逃げられたら私は困る」
「じゃあ、ここで話しますよ。俺の事が、信頼できた時、銃口を下げてください」




