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114/140

114.ご存知


扉を開くと、女の子がひとり。


よく見ると遠くにスーツ姿の女がひとり。


「どなた?」

スーツ姿の女が訪ねる。


「あっ、なんかすみません」と俺。



少しの間を起き、女の子が

立ち上がり、俺を見つめる。



ん?




・・・あれ?




コイツ、どこかで・・・




『中学校、一緒だよね?』



その子と俺の言葉が被る。

こいつ、中学時代の、なんだっけ、名前。


「蟹江さん・・?」

そうだ。カニエ、ユイ。

結構可愛かった女の子。


「やっぱり!同じ中学だ!君の名前、忘れちゃったけど、顔は覚えてるよ!」



「カニエさんも絵空大学だったんだ」



そういった瞬間、何故かシーンとなり、スーツ姿の女が白目を剥いた。



「あ、あの、貴方はエビアスをご存じない?」



あれ、聞いたぞ。

最近。



「なぁーっ!カニエさんが、エビアスなの!?」

「そうなの」



そんな、会話をしているうちに、

扉の後ろにソラサイスタッフが集まっていた。


状況を整理してみれば単純で

俺はアイドルの控え室に侵入した無法者なわけである。


その人混みの中にユキちゃんがいて

俺は安堵する。



「また、ライブで」

そう言って、スーツ姿の女が俺を追い出して扉を閉める。



その後、俺はスタッフたちに軽く怒られたのだが

狩屋と夏美さんのフォローで事なきを得た。



それにしても、ユキちゃんに何も無くて良かった。。。



「どうしてここにいたんですかぁ?」

ユキちゃんが尋ねてくる。

まさか、君が心配だったんだ!などとも言えない。


「あっ、いやーっ、ほら。受付暇だったから、他に手伝える事無いかなーって」


「あっ!そしたらライブの演出の準備してくださいよぉ〜」



「わ、分かった!」

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