↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
105/140

105.日常回

【chapter.08】 魔女(全25話)


コンビニの店内は独特な香りが充満していた。

出汁の香りで具合が悪そうになる。



「いつの間に!」

レジの目の前におでんのセットが置いてある。


「寒いですからねぇ〜」

ユキちゃんが当たり前のことを言う。

うん、もう、夏じゃないけど。


「気温が下がると売れ始めるからね」

熊のような猫背の店長が豆知識を語る。

どうやらコンビニの様々な製品は天気や気温によってその売上が変動するらしい。

あまり気にはしなかったが、単純な話で、確かに暑い寒いは購買意欲の要因のひとつだ。




ああ・・・そんな会話をしていると

なんだか日常回って言うか

そういう安心感がある。



もちろん、ユキちゃんとのあれこれは解決してないし、真剣に話し合ってはいないのだけど

アルバイトという状況が助けてくれている。

さらに今日は終業の時間がズレているから、大事な話をしなくて済む。


どこかで俺は、ユキちゃんが救済の魔女と言う事以上に、血の繋がりがあるという事実から逃げているのかもしれない。


ただ俺にどうしろって言われてもそれはそれで難しい。


あのクソ男の事も、思い出したくない事実だ。


あのクソ男の、しょうもない男性器から出た遺伝子が別たれて、俺とユキちゃんがいる。

その、どうにもならない事実。



いや、でもDNA鑑定をしたわけじゃない。



こういった逃げ道の余地も必要なはずだ。



「ところで借金返済は出来たのか?」

店長が話しかけてくる。

そういえばそんな会話をしたな。


「いや、まだです」


「えぇーっ?借金してるんですかぁ?」

ユキちゃんが目を丸くして言う。いや、君との関係を調べたくて探偵を雇って、その金だよ!とは言えない。



「コイツ、オンナ買ったんだってよ〜」と店長。




「不埒!最低!」




ビンタされる俺。

愛しき日常回だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。