104.浮かない顔
デートの翌日。
考える間もなく、というか疲れに疲れて眠ってしまっていた俺が起きたのは昼だった。土曜日だ。
スマートフォンの予定表を見る。
バイトのシフトが入っている。ちょっと早めの時間帯だ。あんまり時間がない。
シャワーを浴びる。
昨日の事を思い出す。
遥さんが、シスター?魔女狩り?殺す?
分からない。参ったな。
それでいて、まだ俺もあの人が好きだ。
どこかで遥さんが破滅の魔女だと思っていたのに
魔女とはまた別の存在だったなんて
もう訳がわからない。
俺がキスをしていけないのは、破滅の魔女で
それを阻止してくれたのが、救済の魔女で
それはユキちゃんで・・・
それ以外にも、魔女狩りを目論む、シスターってのがいて、それが遥さんで・・・
もう、訳が分からない。
着替えて、部屋を出る。
扉を閉める。
ーガチャリ。
そして、ガチャ。
隣の部屋の夏美さんが現れた。
昨日ぶりだ。
「よっ!遥さんとのデートはどうだったの!?」
開口一番、めちゃくちゃな質問をする夏美さん。
「えっ、いや、まぁ・・・楽しみましたよ」
「なんか浮かない顔してる〜?」
「いや、別に!」
「ふーん、ふーん、ふーーーん」
「バイトなんで!」
夏美さんを抜き去り、ツカツカと歩く俺。
全く。ギャルってのは無神経だ。
特に恋愛に関しては。
しかし、それにしても、よく会うよなぁ、夏美さん。
部屋も隣だし・・・
よくよくよく、考えれば
夏美さんが魔女って可能性もあるよなぁ・・・




