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100/140

100.シスター


「遥さん?」

「ん?」

「今、なんて言いました?」

「パスタが食べたいって」

「その前は?」



「今日は普通のデートだから、魔女の事は忘れてって」



「え?魔女?」

遥さんの言葉に動揺を隠しきれない俺。

今すぐマンガみたいに急ブレーキをかけて、車の前面をぐにゃりとさせて後輪を浮かせたい。運転なんてしてる暇が無い。


どうして?唐突に?魔女の話?



「魔女の事、今日は忘れていいよ」

「ちょっと待って、遥さん?」

「なに?どうしたの?」

「魔女って・・・」

「知ってるよ。貴方のこと。貴方は鍵(キー)ってこと」



鍵(キー)?



「キーって何ですか?」

運転がぐらつく。


「次のパーキングエリアで話そうか」



しばらくの無言の後、車はパーキングエリアに停車し、2人で車を降りる。

新鮮な空気。人は少ない。



そこで何をいうでもなく、俺と遥さんは

ちょっとした芝生のスペースと、そこに置いてある木の机、その椅子で向かい合って座った。



「あの、キーってなんですか?」


「パンドラの箱を開けるカギ。貴方はキーマン」

「パンドラの箱?」

「パンドラの箱は、例え」


キーマン?キー?パンドラ?

一気にファンタジー感が増す。



「分かりません」

「知りたい?」

「知りたいです」

「でも今日はシンプルにデートだよ?」

「そんなデート、気が気ではない、というか。。。」


俺は遠くを見ながら、

遥さんに聞いてみる。





「遥さんは魔女、なんですか?」






「違うよ」





「えっ?」





「私は修道女(シスター)」




シスター!?


さらに増していくファンタジー。

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