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慌ててモリスを抱き起こす。
「モリス!ねぇ、返事をして?!」
「……スノー…大丈夫だ」
「嘘!モリス顔色すごく悪いよ!」
「大丈夫だ」と言い張るモリス。話すのも辛そうに見えるモリスはとても大丈夫そうには見えなかった。
「ピーィ」
ビルが側に来る。嘴には赤い木の実。
まるでこれを「食べさせろ」とでも言うかのようにアタシに渡した。
「ビル、これモリスに食べさせて良いの?」
「ピーィ」
アタシとビルのやり取りを静かに見ているモリスに食べさせる。
この木の実で良くなるのか分からないけど今は良くなってと思わずにはいられない。
起きているのも辛かったようで木の実を食べると寝てしまった。
「…モリス」
一体どうしてこうなったのか分からない。
ただ星を見に来ただけなのに。
震える体を抱きしめる。
「…ありがと…ビルが居なかったらアタシ…」
相変わらず空には光り輝く星達。まるでアタシだけ取り残されたようだ。
「モリス…何か知ってるかも…」
しばらくするとモリスが起きて欠伸をしていた。
「ごめん、スノーは大丈夫か?」
「アタシは大丈夫」
「…スノー何か見た?」
「え…何かって?」
モリスの探るような目にアタシは目を反らした。
「…違うモノ…」
「いや、見てない」
そう答えるので精一杯だった。
「…スノー…ずっと…」
モリスはツラそうに、言うのを躊躇いながらそれでもアタシに伝えた。
「ずっと言わなければいけない事があって…こんな話
信じて貰えないかもしれないけど、スノーは…慈愛の女神様の…生まれ変わりなんだ…」
「…え…?」
伝えられた言葉に理解が追いつかない。
何をモリスは言っているのか、冗談にしても笑えない。
(アタシが、慈愛の女神様の生まれ変わり…?)
「こんな事冗談で言えるかよ…もう、時間が無いん
だ」
「ま、待ってよ!意味が分からない…」
「見たはずだ、女神様を…」
「見てない、アタシは何も見てない!」
モリスの言葉を必死に否定する。
「もう、残された時間は僅かなんだよ…スノー」
「の、残された時間って何?!分かんない!」
「女神様が消滅してしまった時に男神様が最後の力
を使って俺達に命を与えた」
「命を与える?」
「そうだ、俺達はとっくに死んでしまっていて、ある
条件と引き換えにここに居る」
「お、俺達って…どういう事?」
モリスの言葉を理解出来ない。
(死んでしまっているって…何?)
「……この村は…俺達は…」
「聞きたくないよ!」
押し寄せる不安、平和な時間が崩れようとしている今アタシに出来るのは否定と拒絶だけだった。
「そこからは私が話すわ」




