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6

どれくらい経っただろう。

家の中から音がしなくなった。

きっとお母さんが寝たのだろう。

「そろそろ行こう」

ビルにそう言ってあらかじめ用意していた荷物を持って静かに、慎重に家から出た。

「……はぁ…ここまで来たら大丈夫かな」

「ピーィ」

家からある程度離れたのを確認して緊張を解く。

ビルはいつも通りで羨ましい。

夜の村はいつもよりも静かで少し怖い。

(ビルが一緒で良かった)

赤い木の実を多めにビルに渡す。ビルが赤い木の実を食べている間に空を見上げた。

一面の星空

(モリスが言ってた通りすごく綺麗)

煌めく星々。いつもより明るく感じる。

モリスはもう着いているだろうか?

「ビルちょっと急ぐよ」

不安がよぎりビルに言う。

「ピーィ」

少しビルは不満そうだったが一鳴きすると食べるのを辞めた。

手を伸ばしても決して掴めない星。

その星達を見ると少し胸が疼いた気がした。


煌めく星々のお陰で森の入り口に立っているモリスを見つけた。

「ごめん!遅れちゃった!」

慌てて待っていたであろうモリスに謝る。

「いや、大丈夫…俺もさっき来たから」

「そうなんだ、今日の星すごく綺麗だね」

「…あぁ、想像以上だな」

「?どうかした?」

「…いや、それより行こうか」

「?うん」

何かモリスがいつもとは違うような気がしたがとりあえず進む事にした。

(なんかモリスらしくないな)

口数が減り木々の葉を揺らす音が大きく聞こえる。

ビルもじっと肩に止まり鳴きもしない。

森へはあの日以来入っていない。

忘れようとはしたが忘れられず覚えている。

(大丈夫…かな)

「?スノーどうした?」

「ぁ、大丈夫、何でもない」

この前の事を言う気になれず誤魔化した。

「…そうか…」

そしてまた沈黙。

(もうすぐ目的の場所のはずだ)

そう思っているとモリスが立ち止まっていた。

「?モリス?」

「…なぁ」「ピーィ」

モリスが何か言おうとするとビルが鳴いた。

ビルは何かを感じているようだった。

モリスは続きを言う事を辞め歩き出す。

やがてあの泉に辿りついた。

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