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鍛冶屋から自宅へと歩いて帰る。
歩き慣れた道。
農作業中の村の人達。アタシを見付けて手を振っている。
「こんにちは!」
アタシは手を振り返しながら挨拶をした。
ココットという作物を育てている。
煮ても焼いても美味しい楕円形の作物。
ココットの事を考えたせいかお腹が減ってきてしまった。
『今日の晩御飯なんだろ〜』
自分の声とは別の声の主を探すとその子は木の枝に腰掛けていた。
「スノー、ココット見ながら晩御飯の事考えてると思
った」
そう言って枝から地面に着地したのは茶色い髪、青い目のモリスだった。
「…モリス、いつからそこに居たの?」
少し恥ずかしくて素っ気なく聞く。
モリスは気にせず
「え?スノーが挨拶してる前からいるけど?」
「…最初から居たのね…」
「あんなにココットまじまじと見てるから面白くて、
つい話かけちゃった」
「………」
見られていたという事実に恥ずかしさは頂点になる。
「モリスは何で木の上に居たの?」
話題をココットから逸らしたくてモリスに話かける。
「ん〜特にする事も無いからダラダラするため」
(そうだろうな〜)
予想通りの答えに思わず「ふふっ」と笑ってしまった。そんなアタシを見てモリスはビルが居ない事に気づきどうでも良さげに聞いた。
「今日はあいつは居ないんだな」
「そうよ、別行動なの…モリスも聞くのね」
「も?」
「さっきゼビオおじさんも同じ事聞いてた」
「ふーん」
そう言ってモリスは鍛冶屋がある方に目を向けた。
「…今日さ夜に森に行かないか?」
「え⋯?夜に森に行くって正気?」
「星が…星が今日は綺麗に見えるらしいから」
「らしいってモリス…許可されないよ…」
「許可は必要ないよ、こっそり抜け出して行こう」
「…モリスやけに今日は積極的じゃない」
「なぁこの通り一緒に行こう?」
「…はぁ、バレた時はちゃんとお母さんに説明してよ
ね」
いつもどこかやる気の無いモリスがこんなに言ってくる事に疑問を持ったが諦め無さそうな雰囲気だからしぶしぶ行く事にした。
この判断が自分の運命を少しずつ、だけど確かに変える出来事になるなんてアタシは思ってもいなかった。




