魔物退治。
「隊長!グレートボアの群れが王都周辺に出ました!!」
「全員、出る準備をしろ!すぐ出るぞ。」
何やら騒がしい。何かあったのかな?と思い外に出てみると、ガントルがこちらに向かって走ってきていた。
「どうしたの?」
「グレートボアの群れが出たんだ。良ければ手伝いに来てほしい。魔法の力もできればみんなに見せてやってくれ。」
「わかったよ。任せて!」
Oh〜いきなりバレるピンチじゃないか。がっかりさせないようバレないことを意識するんだ私。
いざとなれば杖で殴ればいいし。
しばらく馬で走ってグレートボアの足音が聞こえて来るようになった。
「近いぞ!気を引き締めろ!」
「わかりました!」
ガントルの馬に乗っているので、上の方からよく聞こえる。
「じゃあ、存分にやってくれ、ミーニャ。」
二人しか聞こえない小さな声で話しかけてきた。
「うん、分かった。」
「じゃあ、ファイヤーボールだっけ?一発頼んだ。」
「うん、わかった。」
え?なんて言った?ファイヤーボール?打てないよ?
変な汗をかきながら、
「威力が強いから、良くないかも。魔力が多くて。あと巻き添えとか地形が心配かも。」
スラスラと言い訳が出てきてしまう。
「そうか?じゃあわかった。後方で待機しといてくれ。慣れてないしな、じき慣れてくれ。」
馬から降り、騎士団の皆が討伐に行くのを後ろから見ている。
みんな頑張っててすごいなぁとぼーっとしていた。
「ミーニャ、そっち行ったぞ!!!」
必死に叫ぶガントルの声が聞こえてきた。
包囲していたはずのボスのグレイトボアが私の方に走ってきている。
ボスのグレイトボアは少なく見積もって10メートル以上はあると思う。
そんな巨体が私の方にすごいスピードで来ている。
怖い、怖い、怖いよ。
「いやあああああああああああああああああ」
叫びながら、自分の身長よりも大きな杖で下から、グレイトボアを突き刺す。
「フゴッ?!」
ぶっ飛んだ。それはもう爽快に。
数秒後、ズドーンと音を立て、地面に落ちてきた。
「私、倒したの?」
「死んでる?」
動かなくなったグレイトボアを軽く小突く。
音を立て、肉が歪んだのにもかかわらず動かなかったことを見て倒したことを確信した。
「ミーニャ大丈夫か?」
心配そうな顔で走ってきたガントルをみて、私は言った。
「(杖の)威力がちょっと強すぎちゃった。」
「すごい風魔法だったな。ぶっ飛んでいったぞ?」
「でしょ、すごいでしょ。」
危ない、バレてないな。そう確信し、もう一度ガントルの馬に乗り込んだ。




