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『プチ』モンスターテイマー  作者: BIG PURIN
神々と封神晶
56/95

56話 決戦-1

戦闘って難しいね!!

「何も…」


「無いですね…」


今俺達は恐らくこの大迷宮の主であろう敵を倒してその先に居るはずである…。


「先に続く道も無いな…」


部屋は大きくはあるが戦闘が出来る程大きくは無く、白一色の壁と静けさが相まってかなり不気味である。

そして真ん中には何かが置いてあった様な台座がある。


「マニ…ここで合ってるのか?」


「はい合ってます…ただ、結構前から反応が薄いと思ってましたけど…」


みんながそれぞれ思案していると小吉以外は聞き覚えのない男性の声が聞こえてきた。

その声は怒りと焦りが入り混じった様な感情の籠った声だった。


「今度は貴方達ですか…先に潰して置くべきだったか…」


「その声は…ユリウスの横に居た奴か?」


「…横に居た奴ではありません、このクソネズミ共…」


(ガーン…)


「………リリーの事じゃないから安心しろ」


(は、はい…)


またもや変な所でボケているリリーを宥めて部屋を見渡す。

奴の声がした方向には白い壁だけだ。


「もしかして…」


俺は足に身体強化を施すと助走を付けて壁を思いっきり蹴り抜いた。


ドゴーン!!


白い壁が砕けて礫となり、その奥に立っていたジェックに飛来する。

しかしジェックはその場を動く事無く避けていく。


「うわぁ…こういう仕掛けをするのなら、喋らなければバレませんよね?」


「別に倒せるからいいのです。そこまで馬鹿じゃありません」


壁の向こうには前の大迷宮の最後にあった地平線まで続く草原があり、その真ん中にポツンとジェックが立っていた。


「あっ!思い出したぞ!お前あの時俺に尋問してた奴だろ!その幸薄そうで神経質そうな顔で思い出したわ。お前の拳全然痛く無かったぞ?」


あの時イラッとさせられたので思わず挑発してしまった。


「…あの時は貴方を一般人だと思ってたからですよ。死んだら困りますからね。では、主人の邪魔となる貴方達を排除します」


パチンッ!!


そういったジェックが指を鳴らすと彼が4人増えて、それぞれが違う武器を所持して構えていた。

拳、槍、弓、剣、鎌、それぞれの武器が黒く鈍く輝いていた。

ぶっちゃけあの顔にあの武器であの数だと…気持ち悪い。


「ご主人様…僕、鳥肌が凄いです…」


「小吉…私もだ…」


「確かにアレはキモイな…」


ブチッ…


音として聞こえてはいないが、そう聞こえそうな反応をジェック達はしてくれた。


「「「「「ほざけ、クソネズミ共がぁ!!」」」」」


ジェック達が一斉に襲いかかってくる。

拳のジェックが俺に殴りかかってくる…しかし突如拳のジェックが横に吹き飛ぶ…。

殴られた顔半分が氷に覆われていた。


「あれ?もうお終いですか?」


剣を持ったジェックもイナリに両断されて絶命しており、槍を持ったジェックもライアーにより炭化して風に舞っていた…。


「グフ…ガハァ!?」


弓を持ったジェックもトトーナの羽で蜂の巣になって地面に伏した。


「な!?此処までとは…」


鎌を持った一番最初のジェックが驚愕を顔に浮かべる。


「さっきまでの威勢はどうした?」


そして"何もやってない"俺がドヤ顔でジェックを挑発する。


「クソッ…おい、ユリウス!起きろ!仕事の時間だ!」


(ん?アイツってユリウスの手下じゃないのか?)


ジェックが自分の腹にズブズブと腕を突っ込むと何かを引っ張り出してきた。


「うっ…あんな気持ちの悪いスキルもあるんですね…」


「僕も吐きそう…」


ズルズルと引っ張り出されてきたのは首がちゃんと繋がっているユリウスだった。


「ハァハァ…チッ!今度はこいつらか…丁度イライラしてたところだ…くたばりやがれ!」


何があったか知らないが、最初からブチギレしてるユリウスが中に浮くと2挺の拳銃を抜き放ち乱射し始めた…。


「いくぞ!…フルパワーギア!!」


俺はスキルを使いながら剣で弾を弾いていく…その隙に横からマニとイナリが挟み撃ちにする。


ニヤリ…一瞬そうユリウスが笑った様に見えた。


ジャキン!


ユリウスのコート中からランチャーが飛び出し両サイドを迎撃した!


ドゴン!!


「わぁ!?」

「きゃ!?」


「お姉ちゃん!?」


トトーナが飛び出し、羽をユリウスに向けて撃ち出しながらマニとイナリをキャッチした。


「チッ!硬いな…」


「……ここだぁぁ!!」


「何!?」


ユリウスの真上からライアーが降ってきて電撃を纏った槍を突き付ける。

ユリウスも拳銃をクロスさせて迎え撃つ。


ガキン!!


「っ!?」


槍の電撃が銃を伝ってユリウスの手を焼き、思わず銃を手放した。

そして俺がその2挺の拳銃を鞭で回収すると1つを剣で破壊した。


(あと1つ…)


「させん!!」


剣を再び叩き付けようとした瞬間、後ろに冷ややかな物を感じてしゃがみ込んだ…。


ブォン!!


大振りの鎌が頭の上を通り過ぎてついでと言わんばかりに空中に残っていた拳銃を弾き飛ばした。


「邪魔を…するな!!」


下からジェックの腹を蹴り上げる形で蹴り飛ばした。

だがジェックは空中で物理法則を無視して停止すると大鎌をありえない程の早さで振ってきた…俺も剣でそれを迎え撃つ…。


ガガガガガガガガガガン!!


(明らかにさっきよりも強い…何故だ?)


それに雰囲気も変わっていた…もはや同じ顔を持った別人である。


「…久し振りだな…前の大迷宮で会って以来だな…」


「……別次元の魔神か?」


「知ってたか…俺の邪魔をするなゴミクズ共…早死にするぞ?」


「お前の目的は知らんが 他の神を巻き込む馬鹿な事は辞めろ!さっさと解放しろ!」


多分無駄だと分かっているがそれでも口からでてしまう。

だがその言葉は思った以上の効果を発揮した。


「馬鹿な事?貴様もそれを言うのか!?…コロシテヤル…」


ズガン!!


しかし、突如ジェック本体の頭が吹き飛び中身をまき散らした…。


(いたたた…頭と耳がジンジンします…)


頭を押さえたリリーの横にさっき吹き飛んだ拳銃が転がっている…。

色々と凄いネズミである。


"クソッ!!流石に人形は脆かったか…まぁいい、ユリウス…さっさとそいつらを始末しろ!!"


「あぁ!もう!うるせぇ!!!…邪魔だお前ら!!」


いつの間にか片手にアサルトライフル、片手に軍刀を持ったボロボロのユリウスが叫ぶ

…そしてコートの中から何かが大量にこぼれ落ちた…。


「くたばれぇ!!」


ズゴゴゴォーン!!


大量の手榴弾が一斉に爆発して膨大な熱と風を生み出した。

しかしこちらには何の被害も無かった。


「アイスウォール!!!」


1箇所に集まった俺達の前に氷の壁が精製され熱風を防いだ。

壁の向こうではユリウスが騒いでいた…。


「クソッ!クソッ!おいジェック!どうせ居るんだろ!出てこい!」


「はい、ここに」


死んだと思っていたら普通にユリウスの隣にいた…どういう事だ?

そしてユリウスの口から驚きの言葉が出てきた…。


「…封神晶を寄越せ」

コロコロ変わってる気がするけど気の所為かな?


次の投稿までしばらく掛かると思います、すみませんm(._.)m


※誤字の修正

(2014/9/13)

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