55話 大迷宮の底…
ちょっと前から温度差がアレですね!
作者は風邪気味です…。
前回
ユリウスが7割マミった。
スパーン…
「…な…」
その場に居たクリント以外の全員が驚愕を顔に浮かべる…。
そして最も早く我に返ったのはジェックだった。
「ユリウス様!?…いかん!!」
ジェックはユリウスに手を触れると次の瞬間には綺麗に消えていた。
「逃げたか…」
「兄上!!」
クラウスが剣を放り捨ててクリントに近寄った。
その顔はとても嬉しそうにしていて、目の端には涙がうっすらと見て取れる。
「まて!まだ俺が操られていたらどうするつもりだ?」
冷静なクリントの言葉にクラウスはビクッと体を震わせた…。
外野の3人もその言葉に息を呑む。
「……まぁ、もう大丈夫だがな。あはは!」
クリント以外の全員からため息が聞こえてきた…しかしそれは心底安堵した様なため息である。
「兄上…ごめんなさい…」
「謝る意味なんてないさ…」
クラウスがよろよろとクリントに近づいて抱きつくと…泣き始めた。
「おいおい、お前は子犬か?まぁいっか…心配かけて済まなかった…アリスもごめんな?」
未だに上手く立てないアリスが座り込んだままだと無礼だと思い、焦って立とうとするが産まれたての小鹿の様に足が震えて立てない。
「あぁ…そのままでいいぞ?」
「す、すみません…でも…帰ってきてくれて本当に良かったです!!」
「ありがとう。それとそこの…親子?」
「誰が親子だ!?」
「誰が親子ですか!?」
実際見た目は殆ど親子にしか見えないのだが、中身はフラールの方が2,3倍くらい上なのだ…。
「あはは!これはすまない!…ともかくあなた達もありがとう。さて、今度はクリスタルだな!」
「その心配は要らないと思いますよ?」
「そうだな…旦那達が行けば余裕だわな!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一方俺達大迷宮攻略組は全速力で大迷宮を駆け抜けていた。
先程、ドアが半分開いた時に飛び込んでいたのだが急に閉まりだしたのには焦った。
だが上にはフラールがついているので大丈夫だと判断して俺達は一刻も早くここを攻略する事にしたのだ。
途中の古代遺跡には何も無くこの国の機材と思われる物が沢山置いてあるだけだった…。
そしてしばらく進むと遺跡に空いた大穴から魔物が這い出ているのが見えたのでそこを進んでいる。
そして40分程が経った今…。
「りゃぁ!!」
マニのストライクによって半分機械で半分虫のマシーンビーが砕けた。
「結構来たな…マニ、後どれくらいか分かるか?」
「大分近づいてます!後少しですよ!」
驚異的なスピードで進行している俺達は一分に一階位のペースで進んでいる。
マニのお陰で最短ルートを進むことが可能になっているのだ。
「小吉!前に魔物だ!」
「任せた!」
「分かった!ライオネル!」
「あぁ!」
ライアーが構えた槍にライオネルが吸い込まれ槍が異常な程にスパークを起こし始める…。
「でやぁ!」
それを床に突き刺すと新たに出てきた半分機械のトラの魔物の足元から青白い稲妻が迸る。
それをまともに受けたトラは全身を炭化させて絶命する…。
「相変わらずライアーさんの攻撃はえげつないですね…」
「イナリ…お前も大概だぞ?」
そんな風に魔物を蹴散らして進んで行き、次の階段を下った時…今までと違う光景に変わっていた。
そこは体育館程もあるデカイ部屋だった。
その真ん中には…
「"ガーディアン"起動…侵入者の排除を開始します」
それぞれ対角になるように配置された4つの足と4つの腕を持った高さ6m程の蜘蛛みたいな機械が立ち上がっていた。
「目標6つ…危険対象…5つ…対国家兵装準備…」
ガーディアンの足や腕には次々と見るからに凶悪な兵装が装着されていく…。
「ユリウスか!?…会ったら絶対に1回は殴りとばす!」
バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!
ガーディアンの足から煙を吹きながら飛ぶ筒…いわゆるミサイルランチャーが飛んできた。
「反則だろ!?」
俺は鞭でミサイルを1つ掴むと別のミサイルに当てて誘爆させる。
他の仲間も魔術で迎撃したり衝撃波を出したりして迎撃した。
ドドドドドドドドドーン!!
爆発した量のせいで物凄い熱量の熱風が吹き付ける。
「あっつ!!?マニ!」
「ひゃぁ!!?は、はい!アイスウォール!!」
氷の壁が構築されてガーディアンを囲む…ひんやりしてとても気持ちがいいが今はそんな事をしてる場合じゃない。
「行きます!!」
イナリが飛び出しガーディアンを囲む氷ごと切り裂いた…
「オートリペア正常に作動…」
おいおい、今碌でもない単語が出てきたぞ…。
「対物ガトリング起動…」
キュイーン…
「!?逃げろ!」
「え?」
ゴゴゴゴォーー!!!
ガーディアンを囲った氷が内側から粉砕されていき、ガーディアンを中心に360°の全範囲に弾丸の嵐が吹き付ける。
俺は全力で走って反応が遅れたイナリを抱き抱えると先端をフック状にした鞭を天井に食い込ませて鞭を縮める…間一髪だ…。
「あ、ありがとうございます…」
「気にするな…」
青い顔をするイナリを宥めて他の仲間を探すとトトーナがライアーを掴んで飛んでいて、その横にはちゃんとマニも居た。
ガーディアンが氷を破壊するだけに留めてくれて助かった…。
「対物ガトリングオーバーヒート…冷却工程に移行…目標健在…主砲装填…」
ガーディアンの全ての腕と足の付け根、真ん中の部分が開き馬鹿みたいに太い筒がせり上がってくる。
「ーー!?あんなの撃たれたら生き埋めだぞ!?」
「イナリ!」
「うん!」
マニとイナリが急降下してガーディアンに接近する…
「対空砲起ーー」
ガガガガガン!!!
ガーディアンがマニ達を迎撃するための兵装を出すが、その全てが起動しなかった…。
見ると全ての対空砲が根本からちぎれていたり、羽が大量に刺さっていたりしていた。
「お姉ちゃん達の邪魔はさせない!」
そう、今自分の羽で出来た剣を持って飛んでいるトトーナのおかげである。
「やぁぁぁ!!」
スパ…
地面に立ったイナリが4つの足を横に綺麗に両断する。
その断面は赤熱していた…。
「オートリペーー」
「させま…せん!!!」
ズガァァン!!!
ガーディアンの下に潜り込んだマニの強烈なアッパーが炸裂して重厚な装甲がひしゃげ、その巨体が10m近く浮き上がる。
「ライアーさん!」
「あぁ!…せりゃぁぁ!!」
俺は掴んでいたライアーを離す…ライアーはそのままガーディアンの真上に落ちるとライオネルを吸収したスパークする槍を真ん中上部に出来た亀裂に差し込んだ…。
「&2a:/"5g#w0)r4!!!?!」
ガーディアンの音声が壊れた様に叫び、腕と足が滅茶苦茶に動く…そして回路が焼き切れたガーディアンは沈黙した…。
「よし!後は封神晶だけだな!」
間違っても俺とリリーは何もしてないなんて言えないので先に目的を言って誤魔化した。
(ご主人様…私の存在感がないのですが…)
(大丈夫だ…俺もだ…)
「「「「いぇーい!」」」」
今回の主役の4人は元気にハイタッチしていた…ライアーがあんなテンションなの初めて見たぞ…余程綺麗に決まったのが嬉しかったらしい。
「さて、行くか…破壊したあとはユリウスも倒さないとな」
という訳で先の暗い階段を進む…。
「イナリ、今度は気をつけろよ?前の大迷宮みたいに封神晶が変化するかもしれないからな?」
「は、はい!僕頑張ります!」
「何でもかかって来いです!!」
「わ、私も頑張るから…後で…そのー…」
「トトも頑張る!」
(私はやばかったら逃げますのでよろしくおねがいします!)
「よし!行くぞ!」
そして階段を下りると…
「「「「「え?」」」」」
何も無かった…。
書く事が無いと書く。
※誤字の修正
(2014/9/11)




