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『プチ』モンスターテイマー  作者: BIG PURIN
神々と封神晶
42/95

42話 マニの死?

ほぼ茶番ですけど本人達は全力で信じ込んでいます!

俺はアルスさんに着いていくよりも先にライアー達の部屋に戻った…。

勿論彼女達を何時までも裸のままで居させる訳にはいかないからだ。


「リリー、ポケットの中の瓶をくれ」


(あのー…その…非常に言いづらいんですが…割れました…)


「…えっ?」


(えっ?……割れました)


「どどどどうすんの!?それ無いと目覚めないんじゃないの!?」


(大丈夫です!2日くらい眠るらしいです!)


「そ、そうか…しかし2日って…リリーが居なかったらやばかったな…よくやってくれた」


リリーの頭を撫でる…リリーは気持ち良さそうに目を細めて手に頭を押し付けてくる。

あぁ…癒されるー。


(…な、なぁ?お楽しみの最中申し訳ないがあいつら放置していいの?)


ネズ君が凄ーく申し訳無さそうに声を上げる。


「そ、そうだったな…し、しかしこれは…」


("無い"ですね…)


「ちちち違う!か、風邪ひくと困るからせめて毛布にくるむぞ!」


((顔真っ赤…))


毛布にくるませて服と下着を探す…しかし出てきたのは乱暴に扱われてボロボロの衣服だった…。


「oh...」


(酷い有り様ですね…)


仕方ないので毛布に包まれた彼女達をベッドに寝かせた所で気が付く…マニが居ないのだ…。


「あれ?マニは?」


中々に小さいのでもしかしたら毛布に紛れてるかもと探してみるが見当たらない…。


(ご主人様!あそこ!)


リリーが床の一点を指さす…床には"青色の液体"が溢れている…。

実は先程ドンが割ったワインなのだが彼等はすっかり勘違いを起こした…。


クラ……。


(のわぁ!?)


(きゃあ!?…ご主人様!お気を確かに!)


目眩でふらついた拍子にネズ君とリリーが転がり落ちる…その際ポケットの中のガラス片もこぼれ落ちる…リリーは直ぐに駆け寄ると声を掛けた。


「マニ……こんな姿になってしまって…」


思い出せば色々あった…名前が中々決まらずに怒らせたり、大迷宮に取り残されて修行したり、美味しい料理でほっこりさせてくれたり、中々に懐かれてはいたんだ…。


そんな風に思い出に浸る小吉を尻目にマニはまんじゅう形態ですやすやとごみ箱の中で寝ている…。


(とりあえず拾い集めますか…)


「…………あぁ…」


完全にお通夜な雰囲気で液体を入れ物に移していく…。



……


………


「おや?お早いお戻りで…」


さっきまで頭を出していたネズ君がシュッ!っとポケットの中に隠れた…。


「あぁ…だが仲間の1人が既に…」


「それは…御悔やみ申し上げます…」


(ご主人様!くよくよしてちゃ天国のマニも浮かばれませんよ!)


「そ、そうだよな…よし!今できる事をやろう!」


「そうです!その息ですぞ!…それにしても中々に可愛いペットですなぁ…私にもネズミのペットが居たのですが直ぐに何処か行ってしまうんですよ…」


ネズミのペットねぇ…まさかな…。


「一応聞くけどコイツじゃないよな?」


むにっとポケットからネズ君を掴んで出す…。


(おい!やめろよ!見つかるだろ!?)


「おぉ!クロちゃんではないか!?一体何処に居たのです!?」


「知らん…気がついたらリリーの現地夫になってた…」


(違います!!!というか名前ちゃんとあるじゃないですか!?)


(し、知らん!俺は男だ!ちゃん付けで呼ぶな!)


「それはそうと薬余ってないか?最後の一人分が事故で無くなった…」


「済まないな…あれはこの城に備蓄してあった希少な薬だ…毒の効果自体も元々服用した者の時間を何千倍にまで引き伸ばす魔法薬でしたからね…作るのが難しいんですよ」


「そうか…はぁ…すまんやっぱり空元気でも無理だわ…部屋に戻るよ。それとライアー達の衣服と下着を用意しといてくれ…」


「分かりました…。ドンを痛めつけても良いですよ?」


「いや…気分が乗らないからいい。気遣いありがとう…」



……


………


(ご主人様…元気出して下さい…)


「あぁ…ありがとうリリー…」


今日は精神的に来る一日だった…しかしそれはリリーも一緒だろう。

俺はリリーを抱き寄せて眠りについた。



……


………


翌日はやはり気分が優れなくて偶にライアー達を見に行ってはぼーっと眺めたりしていただけだった…。

やはりリリーは心配してくれていたが、それでもキツイものはキツイのだ。


そして二日目の夜、ライアー達の前で椅子に座って寝そうになっている所で声がかかった。


「……ん…おはよう、小吉。まだ夜か…早いな」


直ぐに眠気が吹き飛んで思わずライアーに飛び付いてしまった…。


「////な!?何をしてるんだ!?離れて!いや、離れないで!いや違う@:&?!」


「良かった…」


「へ?何で泣いているんだ?」


そこでライアーは自分の体に違和感を感じる…そしてふと毛布の中を確認して絶句した…。


「なななな何で裸なのだ!!?」


ガバッ!っと毛布で体を覆って顔を真っ赤に染め上げた…しかしなかなか小吉は離そうとしない…。


「しょしょ小吉!此処にはイナリもトトーナもマニも居るから別の所でーー」


「居ないんだよ…」


「ーーへ?」


言われてる意味が分からず思わず体が硬直する。

本能的に次に出る言葉を聞きたく無かった…。


「マニは死んだよ…」


近くのごみ箱で今もすやすやと眠ってる何て誰も気が付かずに話は続く…。

運の悪い事に普段なら必ず清掃が入るはずだったのだが一日中傷心中の小吉が居たため誰にも発見されなかったのだ。


「そんな…冗談だよな?さっきまで一緒に寝ていてーー」


と、机の上の例の"青色のワイン"が入った瓶を見て息を呑んだ…。

知らず知らずのうちに涙が溢れてきて思わず小吉に裸のまま抱きついてしまった…。


そのうちにイナリとトトーナとフラールも起きてきて同じ様に泣いた…。

特にイナリは号泣してしまいそれを見て俺とライアーはある程度判断が出来るまで冷静に戻れた…。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


んん…ん?何此処?ちょっと変な匂いがする…箱の中?あれ?誰か泣いてる…。


起きてきたマニはごみ箱の中で幼女形態になると縁を掴んで頭をひょっこりと出した…。


「うわーん…お姉ぇちゃん…ヒグッ…グスッ」


「マニさん…短い間でしたけどいい子でした…」


「…グスッ…お姉ちゃん…もう居ないの?」


「いや、きっと天国で見守ってくれているさ…」


「そうだ…悲しいのはみんな一緒だが悲しんでばかりじゃマニも浮かばれないさ…うぅ…駄目だ…涙が」


何故かご主人様達が青色の液体の入った瓶を見て泣いています!

まるで私が死んでしまったような反応です!

何故私はこんな所で寝ていてこんな事になったのでしょう!?

全く分かりません!


「へくちっ!」


うぅ…変な所で寝ていたせいで風邪を引いたみたいです…。


「?…今マニの声が聴こえたような…」


「止めてくれ小吉…悲しいのはみんな一緒なんだぞ…」


「す、すまん…」


みんなが泣いていてとても声を掛けれるような空気じゃないです…どうしましょう?

いや!ここは勇気を出して…


「あのー…ご主人様?」


「?…マニさん?ですか?」


「フラールも止めてくれよ!私まで聞こえて来たじゃないか!?」


「す、すいません…」


「うゎーん!お姉ちゃーん!」


ダメです…何だか私まで泣けてきました。

イタズラなら早く大成功って看板を出して欲しいです!

勿論殴りますが!


「イナリ…お姉ちゃんはここですよぉ…」


さっきより勇気を出して小さく手を振りながら声を掛ける。


「お、お姉ちゃん…?何処?今そっちに行くよ?」


徐ろに手に刀を出すと自分に向けて構えた…。


「!?止めろ!!!落ち着け!マニは居ないんだよ!」


「離して下さい!ご主人様!お姉ちゃんの所に行くんです!」


「落ち着いてください!イナリさん!そんな事してもマニさんが悲しむだけですよ!」


「もう嫌だよぉ…うぅ…」


(どどどどうしよう!?)


ライアーが蹲ったまま泣き出して自害しようとするイナリを小吉とフラールが全力で止めに掛かり、リリーがおどおどしてる…。


わ、私の声1つでここまで錯乱する何て…これは迂闊に喋れませんね…。

でもどうすれば?


「へくしゅ!」


にしても寒いです…あっ!すぐそこに毛布があります!


ズルズル…


マニは腕を伸ばして毛布を掴むとごみ箱の中に引っ張っりこんだ。

これでよしです!…って何もよしじゃないです!?


1人で箱の中でモンモンしてると目眩がした…。


あっ…頭が…


カコンッ!カラカラカラ…


全員が突如発生した謎の音に目を向ける…。

そこには目を回して倒れ込んでいるマニがいた…。


「「マニ!?」」

「マニさん!?」

(マニさん!?)

「お姉ちゃん!!」

「お姉ちゃん?」


全員が一斉にマニに群がって目を回しているマニが揉みくちゃになった…。


(はわわわわ…頭がぐわんぐわんしますぅ…)

ワイン「えっ!?一体何!?」


※ワインは喋りません。

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