表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『プチ』モンスターテイマー  作者: BIG PURIN
神々と封神晶
33/95

33話 フラールちゃん!

ちょっと短めですよ。


その後、俺達は夜明けの空を眺めながらバイエルの店に戻った。

バイエルの店は他の雑貨屋と同じような広さで、1階が店で2階と3階が自宅になっている。

俺達はその3階の部屋を借りる事にした。

バイエルは朝方になって帰ってきた事にとても心配していたがそんな事を語る元気が無かったので、後で話すと伝えて部屋に篭って横になった…。


「暑苦しい…」


だが、ベッドが幾つかあるにも関わらず全員が俺の所に集まってる…。

リリー…お前、いつか潰れるぞ…。


とりあえずまんじゅうになってるマニを抱き抱えて寝る事にした。


(はぁ…ひんやりして気持ちいいな…)


そのまま心地のいい眠りに落ちていった…。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「小吉さん!」


「のわぁ!?何でお前が此処に!?てか此処どこ!?」


「此処は小吉さんの夢の中です!」


「俺は眠たいんだ…邪魔をしないでくれ…」


「久しぶりに会ったのに冷たいですね!」


頬を膨らませ、むすーっとするクロト…。

思わず頬をつつきたくなるが堪える。


「で、お前が来たからには何かあるんだろ?何の用だったんだ?」


「はい!新しい女の子を送りますのでよろしくお願いしまーす!」


「ちょっと待て!説明不足にも程がーー」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「…あるだ…ろ?」


夢から覚めてしまった様で肝心な事を聞き出せなかった…。

意識ははっきりしてるのに体がだるいのは初めての体験である。

何かただの夢な気がしてきたぞ…。


「ん……どうしたんだ?小吉?」


何故かマニと場所が入れ替わってるライアーを起こしてしまったようだ。


「いや…訳のわからない夢を見ただけだ…起こしてごめん…」


「いや、いいさ…十分寝たからな」


時刻はちょうど昼くらいだろうか?

腹も減ってきたしそろそろ降りるかな。


「なら下に降りようか。お腹がすいた」


「私もだよ。では行こうか」


俺とライアーはマニ達を置いて下に降りる事にした。



……


………


「あ!兄ちゃん!何処行ってたんだよ!心配したんだぞ!」


「お、おかえ…り」


「まぁ、旦那なら心配しなくても大丈夫そうだけどな」


(ラ、ライアーさんと一緒…)


1階に降りるとガナッシュとアカネとラッツとエレノアが居た。


「あれ?エレノアは仕事しなくていいの?」


「だだだ大丈夫です!今は休憩ですから…」


いきなり話を振られて慌てふためくエレノア…。

何をそんなに驚いてるんだ…?


「それはそうと旦那、昨日は何があったんです?」


「そうだな…。何と言うか…心霊体験みたいな事を体験してきた…」


アカネとラッツとエレノアの顔が凍りつく。

アカネとエレノアはともかく…ラッツ、お前はいい年いったおっさんだろう…。


「えっと…、まず70年前、この辺の屋敷で惨殺事件があった事は知ってるか?」


「あぁ…知ってるぞ、人形姫の屋敷だろ?このあたりじゃ有名な事件だ…」


「あれ?有名なの?」


「可愛い物好きなお嬢様の家で主人が乱心して全員を殺してしまうやつだろ?この辺の子供には悪いことをするとその主人がさらいに来るって言われて育つ程だ…。実際に謎の行方不明者も出てるからな…。で、それがどうしーーまさか…」


どうやらラッツは気がついたようだ…。

エレノアも口を抑えてアカネを抱いて、アカネもエレノアに抱きついている…。


そして何故かガナッシュが大爆笑している!


「わっはははは!!いーひひひひ!兄ちゃん!悪い事ばかりしてるからだよ!あはははは!」


「いやいや!俺はそんな事はしていなーー…………」


小吉はあの空間の中で自分の攻撃だけが効かなかったのを思い出してしょげた…。

膝と掌を床に付けてどよーんとした空気になる…。


「あぁ…兄ちゃん?何かごめん…」


「いいんだ…どうせ俺は心が汚れてますよ…」


「そんな事無いです!私が乱暴されて裸になってた時でもなるべく見ない様にしてくれてたじゃないですか!?」


「エレノア姉ちゃんもよくそんな事が人前で言えるよな…」


「ひゃ!?@&_#ul&////!!」


「だ、大丈夫だ!小吉には色々といいところもあるさ!例えば優しい所とか!……すまん…」


「謝るなよ!そこで謝るなよ!」


その言葉に余計落ち込んでしまった…。

もう泣くのを堪えるのに必死である。


「まぁまぁ、落ち着け旦那。別にみんな旦那を嫌ってる訳じゃないだろ?むしろみんな好いてくれてるだろ?それでいいじゃないか。それよりも例の心霊体験の話を聞かせろよ!暑いからちょうどいいだろ?」


「そ、そうだな…昨日ちょっとゴタゴタしていて、帰るのが深夜になったんだ………」




俺は今朝あったことをちょっと怪談風にアレンジして話した。

明かりを消してロウソク1本机の上にあるだけにして話す徹底ぶりだ…。


ラッツはぷるぷるしながら聞き入っていて、エレノアもどこから持ってきたのか毛布で体をぐるぐる巻にして座ってる…。

アカネは終始ガナッシュに抱きついてガナッシュはそんなアカネを抱きしめていた…。

当事者であるライアーですら俺にしがみついて離れない…。


「そして、全ての音が止んで部屋を静寂が包んだ………すると、バンッ!バンッ!と部屋のドアが突然叩かれて壊れ、破片が飛んだ……そしてドアの穴から目が覗き俺達一人一人を見つめてこう言った"ミーツケタ…"」


突然の思いつきで俺はロそこでウソクの火を消した…。


「ぎゃぁぁぁ!!!!」

↑ラッツ

「「きゃぁぁぁ!!!!」」

↑エレノア&アカネ

「うわぁぁぁ!!!!」

↑ガナッシュ

「いやぁぁぁ!!!!」

↑ライアー

「きゃぁぁぁ!!!!」

↑?


あれ?悲鳴が多い気がするぞ?


「あああ明かり!」


「やめろよ!兄ちゃん!!」


「やややめて下さいよぉ!」


「しょうきちのばか!…こわいよぉ!うわーん!」


あまりにも絶大な威力を発揮したので流石にヤバイと思い明かりをつけた…。

再びロウソクに火がついて周りが浮かび上がる…。


「「「「!?」」」」


ガタガタガタ!


すると何故か俺とライアーを除いた4人が椅子から落ちたり後ずさったりした…。


「お前ら何やってんだ?」


俺は幼児退行して泣いてるライアーを撫でてあやしながら尋ねる。

4人の視線は俺の後ろ?に釘付けになっているようだ…。

ラッツが恐る恐る俺の後ろを指差す…。


(全くどうしたっていうーー)


青白くて、ふわふわした控えめのドレスを着て、熊の人形を抱えた少女が涙目で浮いていた…。


「ぎゃぁぁぁ!?出たー!!」

「きゃぁぁ!!!わたしをたべてもおいしくないよぉー!」


「きゃあ!?そんなに驚かないでくださいよ!私ですよ!私!屋敷で貴方達を助けた少女です!」


少女は半泣きで訴えてくる…。


「えっ!?何で此処に居るの!?成仏したんじゃないの!?」


「うわーん!こわいよぉ!」


「はいはい、よしよし、大丈夫だ大丈夫!怖くない、怖くない」


自分より大きい子供をあやしながら少女を見る。

俺とライアー以外の連中は、その光景を見てなんとも言えない表情になっていた…。


ロウソク1本の明かりしかない部屋に、大きな子供をあやす青年と本物の幽霊、それを微妙な表情で見守る人達…うーん、シュールだ…。


「そ、そんなに私って怖いですか?」


「いや、タイミングとシチュエーションが最悪なだけだ…気にするな…、それとさっきはいきなり驚いてすまんかった…。自己紹介まだだったな…というよりもする暇が無かったがな…、俺は小吉でこの大きな子供がライアーだ。で、この冴えないおっちゃんがラッツで、あの蠢いてる毛布がエレノアでこっちの2人がガナッシュとアカネだ」


「ご丁寧にありがとうございます!私はフラール・アプリッチェです。よろしくお願いします」


フラールは両手でドレスの袖を掴み上げ、片足を下げて頭を下げる。

人形はふわふわと浮いたままだ…。

総合すると綺麗なお辞儀だった。


「アプリッチェ……って人形姫だよな?何で此処に…」


ラッツが疑問をぶつける。

まぁ、話の途中で変な事をしちゃったからな…、そこまで話して無いしな。


「それを話す前に聞きそびれた事があるんだが、何で人形姫って呼んでるんだ?」


「それは、父が私を溺愛するあまりに1番可愛い人形を作った人に賞金を出すと言ったからです。父はそれを産業に追加する予定でしたし、民衆も他の政策が上手くいっている事もあってそれくらいならと許したのです。あの頃は楽しかったですし、毎日のように可愛いお人形が集まってきましたわ!」


フラールは両手で赤くなった顔を抑えてくねくねしてる。


「なるほどな…そう言えば1階は殆ど探索して無かったな…」


その後俺は屋敷内で起こった事をラッツ達に話した。

もちろん今回は普通にだ…、もう流石に懲りた…。


話が終わって、泣きつかれて寝てるライアーを抱っこしたまま本題に入る。


「で、なんでまた戻ってきたんだ?」


「あれ?クロト様から連絡を受けませんでしたか?戦力の増強です!って」


「あぁ…夢じゃなかったか…。一応聞いてはいたが女の子が来るしか言ってなかったぞ。それにまさかフラールだとは思わなかった…、しかも戦力って大丈夫なのか?」


「はい!大丈夫です!ちゃんと戦える様に力を分けてもらいました!」


俺の時にも渡せよ!

思わずそう叫びそうになった…。


「もし戦いが終わったらどうするんだ?成仏するのか?」


「いえ、パパとママに生きることの素晴らしさを学んで欲しいって言われてますし、私も知りたいので是非ともよろしくお願いします!」


そんな道徳的な事を俺に問うのか!?

完璧な人選ミスだと思うぞ…。


「あぁ、よろしくな!」


何気なく握手を交わした…。

普通に触れるんだな…。


「うふふ!こんな事は初めてです!」


「俺も幽霊と握手何て初めてだよ」


ガタガタガタン!!


「「ゆゆゆ幽霊!!」」


マニとイナリが階段で転んでいた…。

俺は説明するのが面倒だなと目頭を抑えた…。

小吉達が寝てる時…


「Zzz…Zzz」


(し、小吉がマニを抱いて寝てる!?……羨ましい。…よし!誰も見てないな!)


むにっ…


(よいしょ…、はうぅ…幸せだ…)


※誤字、脱字の改善

(2014/8/28)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ