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『プチ』モンスターテイマー  作者: BIG PURIN
第1章 初異世界は恐ろしい?
19/95

19話 大迷宮-その後…

最近、順調に閲覧数が増えてウハウハしております!

改めて感謝を述べさせていただきます!


「ここは?」


ゴブリンのダイゲツが呟く…。


さっきまで大迷宮40階の魔物を必死になって対応していたらいつの間にかよく分からない場所に居た…。


「おい!大変だ!ハンニバルさんが重傷だ!!誰か!傷薬と包帯を!」


「俺とケイリスは周りを確認する!お前達はハンニバルさんを治療するんだ!」


「「「はっ!!」」」


「行くぞケイリス」


「わかったわ」


どうやら洞窟内に飛ばされたようで上を目指し歩いた。


「ねぇ、ダイゲツ…、いきなり飛ばされたって事はあの子達は勝ったって事よね?」


「恐らくそうだろう…、となるとここは」


「「坑道」」


「やっぱりそうか…」


傍に置いてあるツルハシをみて核心する。

ここは同族に裏切られた場所だ…。


そして地上に出ると、そこは平和なイメージの村が広がっていた…。

坑道の入口は丘の上にあるので村が一望できる…。


「ダイゲツはここにいて…、私はみんなを呼んでくるわ。くれぐれも変な事しない様にね…」


そう告げて元きた道を戻るケイリス…。

やる事が無くなったので呑気に過ごしてる村のゴブリンを眺める事にした…。


呑気に昼間から酒を飲むゴブリン。

井戸端会議に花を咲かせるゴブリン。

森で果実をとってきてちょっと摘み食いするゴブリン。


そうして見て行くとひとつの場所で目が止まる…。


商人らしき男女が広場の真ん中に居る…。

積荷は荒らされて散らばり、男女の方は、男は拘束され動けなくなっており、女の方は……辱めを受けていた…。


「ドウダ?オレノアジハヨォ?」


「きゃー!?嫌!嫌!嫌!お願い!見ないで!」


「くそ!彼女を離せ!外道どもめ!」


「ヒャヒャヒャ!モットナキワメキナ!!」


………


「おい、何をしている?」


「ア?ダレダオマエ?ナニッテ、モチロンオレノオモチャヲキモチヨクサセテアゲテルノサ!!」


ダイゲツはふと男性と女性の顔を見て驚き…目を見開いた…。

次の瞬間にはもう動き出していた…。

何故なら、この夫婦はダイゲツ達の村とも取引をしてくれていた人間であったからだ…。


裏拳で腰を振っていたゴブリンを殴り飛ばす。

アゴが曲がり、吹き飛んで気絶する…。


「ナニヲスル!?タイチョウ!タイチョウ!ハンランデス!」


この隙に女性に上着を被せ、男性を解放する…。


「あなたは!?ダイゲツさんじゃないですか!助かりました!ありがとうございます!」


「礼よりも先に彼女を支えて馬車の近くにいろ!」


「はい!…大丈夫かキャメル?」


コクコク…。


「俺はそんな事で見捨てたりしないから安心しろ!ほら、行くぞ!」


男性は女性を抱き上げて連れ戻す。


「せっかくそいつらから奪った酒を楽しんでいたのに…、おやおや?ダイゲツじゃないか!久し振りだなぁ!」


わざとらしい態度で両手を広げながら歩いてくるタイチョウ、もとい「ハング」。


「俺達を閉じ込めておいて…白々しい…。」


「チッ!バレてたのか…。まぁいい、ハンニバルさえ居なければどうとでもなる…。」


閉じ込められる前は、ハングに勝てるのはハンニバルだけだった…、だがそれはあくまでも前の話し、今は違う。


「大人しく家でお寝んねしてれば良かったものをーーあっ!?そうだった。お前らの村は今は無くてただの奴隷収容所だったなぁ!ヒャヒャヒーーヘブゥッ!!」


一気に踏み込んでハングの腹に思いっ切りパンチを見舞う…。

ハングの強靭な筋肉にいとも容易くめり込み吹き飛ばす。


ガシャーン!!


奥の3つの家を破壊して止まった…。


「「タイチョウ!?」」


「ミンナデカコメ!!」


ワァー!とゴブリンが武器を持って走ってくる…。

そっちがやる気ならと構えるが…、


「全員武器を仕舞いなさい!!!」


声のした方へと視線をずらすと…


「従わないとこの村の村長の首が無くなるわよ!」


ケイリスが村長の首にナイフを突きつけている…。


「お、お前達!武器を納めるんだ!…貴様ら、こんな事してただで済むと思うなよ。お前達以外の全氏族が敵に回ったと思え…」


「元からそのつもりよ…それに、貴方達なんてどれだけ集まろうとも相手にもならないわ…」



……


………


最終的には、暴走したこちらの住民により、掛かってきたゴブリンを倒して逃げた者は放置して村を奪い取ってしまった…。


「ありがとうございました!ダイゲツさん!ほら…キャメルもお礼をいいな…」


「ひっ!?あ…ありが…とう…ございます…」


「どうやら同族がトラウマを植え付けてしまったようで済まない…、それと馬車だが、こちらで用意させてもらおう。今回は本当に済まなかった…」


商人の男性、ヨハンは土下座をするダイゲツを何とか立たせようとする…。


「ね、ねぇ…ヨハン、私達これからどうするの?」


「馬車が出来るまではここで過ごそう…。キャメルは大丈夫かい?」


「この村のゴブリン達なら何とか…まだ恐いけど…」


「村の男にはなるべく近づかないように言いつけておく。女のゴブリンに世話役を頼んでおこう」


「ありがとうございます!ダイゲツさん!」


「礼には及ばんよ、むしろ当然の事だ!」


「ダイゲツさんって人間よりもよっぽど人間らしいですね!」


「そう言って貰えると嬉しいな!…さて、では私も行くとしよう、これから大変になるからな…」





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一方その頃…


「はわわわわ!どうしよう!?どうしよう!?ハンニバルさんを落として来ちゃった!?」


ハーピーが物凄い慌てようで走り回っていた…。


「あぁ!?でもご主人の治療の方が先だよ!?でもお姉ちゃん達の治療とライアーさんの治療もしないと!?」


絶賛大パニック中のハーピーは頭の上にピンコーン!と電球が光くらいの閃きをした。


「そうだ!街に行けば協力者が居るかも!!」


小吉からもらった記憶の中で知人が居たことを思い出し急いで全員を掴み飛行する…。


大迷宮に来た時は馬で半日も掛かった距離を30分程で飛行する…。速いが、ハーピーが極度の方向音痴だった事と、ハンターらしき気配や、謎の追跡を撒いていたので余計時間が掛かってしまった…。


「ん?何か聞こえないか?」


サルナルがミツルと庭で紅茶を飲みながら休憩していると何かが聞こえてきた…。


「…ぅゎぁー助けてくださいぃ!!」


ズドーン!!


いきなり飛んできた黒い何かがテイマーズギルドの壁をぶち破って中に飛び込む…!


「きゃあ!?な、何!?」


煙が晴れて何が飛び込んで来たかが分かった…。


「おい!どうしたんだ!…小吉じゃないか!?死んだって聞いたぞ!?」


「それにみんなボロボロじゃない!?…ライアー?貴女まで何故!?」


床に刺さった頭をポンッ!と引き抜いてテンパったハーピーが助けを求める。

サルナルもその容姿には驚いた…。

魔物だったという事もあるが、それよりも綺麗な黄色と緑の入り混じった流れる様な髪、翼も同じ様な色合いで、お腹の見えるTシャツから見える腕にも半分近くの羽毛が生えており、ショートパンツから覗く脚も羽毛に覆われて、膝から下は鳥の脚になっている。

そしてなんと言っても顔である。

綺麗な黄金の瞳に人形の様に整った顔が特徴だ。


「あのね!あのね!黒騎士が戦って迷宮で強くて外に出て居なくて違うところ飛んで…」


「ミツル!とにかく君は治療を頼む!俺は回復は使えない!…君、落ち着いて深呼吸して…」


サルナルはパニックを起こしたハーピーの肩を掴み落ち着くように促す。


「スゥー、ハァー、スゥー、ハァー…」


「君は小吉君の仲間かい?」


コクコク


「他の子やライアーもそうかい」


コクコク


「分かった。ありがとう!後で詳しく聞くから今はベッドに運ぶのを手伝って!」



……


………


「どうやらみんな一命は取り留めたようね…。小吉君の体も、一部が炭化してたけど命に別状は無いわ」


「そうか…それは良かった…」


サルナルとハーピーは安堵のため息をつく…。


「さて、一安心したところでまだ君の名前聞いてなかったな…。俺はサルナル、こっちののほほんとした顔がミツルだ」


「誰の顔がのほほんって言いました?」


笑顔のミツルの後ろでは般若の様な鬼が見える…気がした。

あ、やべ。みたいな顔で冷や汗を垂れ流すサルナル…。


「と、とりあえず君の名前を教えてくれないか!?」


助け舟に縋りつく感じでハーピーに食いつくサルナル…。

それをみたハーピーは尻に引かれてるなぁ。と感じた…。


「あのね!まだ名前はないの!」


元気に答えるハーピー。

対照的に呆れるサルナル…。


「名前が無いのか!?困ったなぁ…」


「とりあえずハーピーちゃんでいいんじゃない?…はい!ハーピーちゃん、ジュースよ」


「ありがとう!ミツル!……コクコク、コクコク、ぷはぁー!」


両手でコップを持って嬉しそうにコクコクと飲んでいくハーピー。

嫌な予感がしたサルナルはミツルを見る…。


「////はわぁー…」


なんとも言えないうっとりと恍惚した表情でハーピーを見つめている…。


(うわぁー…凄く幸せそう…。まぁ、手を出さなけりゃいいか…)


「ところでハーピーちゃん?小吉君が奈落に落ちたところから分かる事からでいいから教えてくれないか?」


その場に居たわけでは無いが、小吉が知っている事は大抵知っているので大まかに説明をした…。


「つまり、君達は大迷宮とやらの攻略に成功したが大怪我を負ったと…」


「そうです…」


「そう落ち込まないで、ハーピーちゃん…。みんなは大丈夫だから…」


ここぞとばかりにハーピーちゃんの隣に座って頭を撫でるミツル…。


「でも生まれた時にはみんな倒れてて…、まだ誰とも話したことがないの……グスッ…」


「はいはい、泣かないの…、すぐにみんな起きてくるから…。そうだ!ハーピーちゃん疲れてるでしょ?傍にいてあげるから寝ましょ?」


「…ヒグッ!…、うん…」


そう言ってハーピーちゃんの手を繋いで応接室を出ていくミツル…。

そして1人取り残されたサルナル…。


(………あれ?何故こうなった?)


まだ聞きたい事は色々とあったのにハーピーちゃんはミツルによって誘拐?されてしまった…。


(とりあえず報告するとしよう…)







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一方その頃…


「イテテテ…。」


小吉達が大迷宮から戻って来た場所から少し離れた場所でちょっと大きめのウサギが目を覚ます。


(全く…派手にやってくれたものだ…。だが、ようやく解放されたか…)


ウサギは後ろ足で立ち上がると体の調子を確かめる…。


(?………、変身が解けないぞ…)


一気にウサギの顔が青ざめていく…。


(やはり力の大部分を持っていかれたのか?これでは連絡も取れん…、どうしたものか…)


そう思案していた時…


シュコン!!


ビーン!と頭の横を矢が通っていく…。


(…………!?)


「おいおい、あんなデカイ的を外すなよな…」


「おかしいな…狙いは完璧だったのにな…、だが次は外さんぞ」


2人のハンターが弓を構えてこちらを狙っていた…。


(ギャー!?殺されるぅ!?何でワシがこんな目に…)


「逃げたぞ!早く仕留めるんだ!」


「分かってるよ!」


次々に矢が飛んでくる…。


「デカイ癖にすばしっこいな…」



……


………


ウサギはこれまでの人生?の中で1番と言える程全速力で走った為、何とか撒く事に成功する。


(ハァハァ…死ぬかと思った……、?…これは?あの御方の魔力?)


魔力を感じ取ったウサギはその方向へと走る。

発信源に辿りついた時、ちょうどハーピーが飛んでいくところであった…。


(あれは!?さっきの連中じゃないか!?………ん?どうやらあの少年からあの御方の魔力を感じるぞ…どういう事だ?とにかく追わなければ!)


だが、走るのと飛ぶのでは労力が違いすぎる…、結局ハーピーによって撒かれてしまった…。


(何故逃げるんだ!?…しかし、あの方向は…街か!?確かに酷い怪我だったからなぁ…。ならばそこに行って探すのみ!!)


そしてウサギはまた走りだした…。

ハーピーを寝かしつけた後のミツル…


「すー……すー……すー……」


(あぁ!なんて素敵な寝顔でしょう!!まるで天使みたいな可愛さですよ!)


ゴロゴロ!バタン!バタン!


嬉しいあまりに静かに暴れるミツル…


「ん……ミツル……」


ハーピーちゃんが寝言を言ったのをミツルは聞き逃さなかった…。


(きゃあーー!?私の夢見てる!?やだ、可愛い!…あっ、やばい。鼻血が…)


周りを見渡すとドア付近の床にティッシュと文字が書かれた紙があった…


(まだまだ幼いんだ。襲うなよ。)


「………………………覚えとけよ」


ボソッと誰にも聞こえないかように呟いた…。


※誤字、脱字の改善

ハーピーちゃんのセリフを性格に基づいて修正。

(2014/8/28)




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