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『プチ』モンスターテイマー  作者: BIG PURIN
第1章 初異世界は恐ろしい?
18/95

18話 大迷宮-7

ちょっと人によっては好かない内容かもしれません…。

3体のドラゴンを倒した事で姿を再び表す魔晶…。


「今度こそアレを破壊するぞ!小吉!強化を!…策陣・撃!!」


「分かった!…フルパワーギア!!」


ハンニバルは全員に対して攻撃面の強化を、俺はマニとイナリに対して強化を施す。


ハンニバルの号令により、強化されたマニとイナリが飛び出す!


「…ドリルストライク!」


「…ブレードイミテーション!」


マニはドリルストライクを、イナリは馬鹿でかい実体化させた幻覚の刀を叩き込む!


ガキィィィン!!!


だが今度は謎の障壁で弾き返されてしまった…。


「…何だ?あれ?…バリアか?」


突如、魔晶が光を放ちながら溶けてゆく…。

そして先程倒したドラゴン3体の死体をも吸収してさらに大きくなる…。


「おいおい…マンガとかゲームじゃないんだから第二形態とか入らないんですけど……」


「まんが?げーむ?何だそれは?…て、それどころじゃないな」


大きくなった光は段々と小さくなって行き、身長2m位の人の形を形成する…。

光が収まるとそこには…、


「キサマラ!イキテハカエサナイゾ!!」


真っ黒な鎧で全身を覆って、手には禍々しい槌を持った騎士が居た…。


俺の危険信号が最大レベルで反応する!


「キエロ!!」


一緒で距離を詰めてきた黒騎士が槌を振りかぶって居た。


「っ!?」


咄嗟に屈んでギリギリで回避する事に成功する!

だが…


「がはっ!!」


腹を蹴られ大きく吹き飛ばされる…。

その際ゴキッ!という骨の折れる音が響いた…。


「ご主人様!?」


マニが全速力で黒騎士に肉薄して拳を連続で叩き込む!


ガガガガ!!


「!?、コザカシイ!!」


ブォンッ!と槌を片手で振り抜き、攻撃をしてきたが軽く避ける事が出来た、だがいきなりもう片方の手をかざして…


「ヘルフレア!!」


ゴゥ!!


避ける事を前提で槌を振り抜き、本命の魔術を放ちマニを消し飛ばそうとする。

マニは咄嗟に魔力による防御をするが大きく飛ばされてしまった…。


「ライオネル!」


「分かっておる!!」


吹き飛んだマニをライオネルが瞬時に動きキャッチする!


「ハァハァ…」


息をするのがやっとの状態のマニ…。


「貴様ぁ!!!イナリ!殺るぞ!!」


「はい!師匠!ライアーさんはご主人様とマニをお願いします!」


「コンドハ2ヒキカ…、セイゼイタノシマセロヨ!!ムシケラ!!」


「黙れ!」


ハンニバルが全力で大剣を振り回し、黒騎士がそれを捌く。

そこにイナリが居合いを放った!


「…やぁ!!」


ガキィン!


「!?…嘘!?」


黒騎士は片方の槌でハンニバルを捌きながらもう反対の手でイナリの刀を掴んだ。


「ぐ!この!離せ!」


「ハナスワケナイダロウガ、バカメ!」


やたらと他人を小馬鹿にする様な口調で話す黒騎士。


「コノオレサマガマケルワケナドナイノダ!!ハッハッハッ!!………ウグッ!?」


何故か突然苦しみ始める黒騎士…。

これをチャンスと見たハンニバルは大剣で切り上げ、黒騎士を上へと飛ばす。


「グフッ!!」


「今だ!イナリ!」


「はい!」


ハンニバルは飛び上がりさらに追撃をする。

イナリは集中すると刀に魔力を纏わせて、斬撃の衝撃波を放つ。

上からはハンニバルの叩きつけ、下からは切断する事に特化したイナリの技、その板挟みを受け、あからさまにダメージを負う黒騎士。


「ガアァァァ!?…コノクソガミガァー!!」


ドゴンッ!!


地面に墜落する黒騎士を見てイナリが呟く。


「くそがみ?何の事でしょう?それに急に苦しみ出しましたよね?」


「何かは分からんが相手には都合が悪い事のようだな…」


「…コノムシケラドモガ!!!ヨクモヤッテクレタナ!」


激昂した黒騎士は大きく槌を振りかぶると一気に地面に叩きつけた!


「ドラムソニック!!」


全ての衝撃がイナリに襲いかかる!


「!?」


「イナリ!!」


反応の遅れたイナリをドンッ!と衝撃の範囲外へと突き飛ばしたハンニバル。


「師匠!!」


ハンニバルは大剣を使い防御をする…。

そしてハンニバルを飲み込んだ…。


「ハッハッハッ!!イイザマダナ!…ナニ!?」


煙が晴れるとそこには折れた大剣を支えに立ち上がり、左腕の肩から先が無くなったハンニバルが居た…。


「師匠!?」


「来るな!!」


「オドロイタナ!オレノドラムソニックヲウケテシナナイトハ!オマエ、オレタチノナカマニナラナイカ?」


突然勧誘を始める黒騎士…、だが…


「誰が貴様等の仲間になるか!」


「イセイガイイナ!ダガソコマデイウナラシカタナイ…、シネ!!…ドラムソニーー」


「ドリルストライク!」


「ナ!?ガァァァ!?」


ギャギャギャギャ!!!


「よし!流石に効いた様だな!」


「小吉か?助かっ…た…ぞ」


バタッ!


「ライアー!今度はハンニバルを頼む!」


「分かった!死ぬなよ!」


「ソウハサセルカ!!」


「お前の相手は俺達だ!」


剣を振りかぶり、叩きつける!

槌で受け止められ、ガキィッ!という音が響く!


「イツマデモウットウシイヤツダ!!」


ガシッ!と肋骨の折れた場所付近を掴まれる!


「ぐあぁぁ!!」


想像を絶する痛みに意識が飛びそうになるが痛みがそうはさせてくれない…。


「ご主人様!?…離しなさい!」


マニが黒騎士の掴んでいる右腕を、関節に対して折るようにして殴りつける。


ゴォン!…ガキィン!!


幸い、先程のドリルストライクにより多少ひしゃげていた部分だったので何とか破壊する事に成功する!


「うぐっ!!」


衝撃でかなり痛んだが何とか外す事が出来て、俺は距離をとる…。

ふと胸を見ると血で大きく装備が汚れていた…。


「クッ!ヨクモ!ヨクモヨクモヨクモヨクモ!!ヤッテクレタナ!」


(イナリ!今だ!)


俺はずっと隠れて力を溜めていたイナリに合図する。


イナリは合図を受けて 一気に距離を詰め、狐火を纏わせた必殺の居合いを繰り出す!


キィィィン!!


「ナ?……」


胴体部分の切断面が融解しているが完全に切断するに至らなかった…。


「ドウヤラオマエカラサキニシニタイラシイナ?」


槌が今までの比では無い勢いで振られる。

それをイナリは集中して体感時間を伸ばし躱そうとするが…


(間に合わない!?)


咄嗟に致命傷を負わない様に最大限に身体強化を施し防御をする!


ガツンッ!!


「「イナリ!?」」


小吉とマニの悲痛な叫びが木霊する…。

吹き飛ばされたイナリは気絶して子狐に戻ってしまい、受け身を取る事も出来ずに地面を数回バウンドして止まる…。


「イナリちゃん!?ライオネル!」


「あぁ!!」


ライオネルにイナリを回収させて回復魔術を行使する…。


「ツギハオマエタチノバンダ……」


左腕で槌を引き摺りながら近寄ってくる黒騎士…。


「ガルゥ!!」


突如黒騎士の後ろから白色の狼が飛び掛り、左足の関節を変形させる!


「マニ!小吉!下がってろ…」


「ライアーか!?いや、まだやれる!」


「私もやれますよ!ライアーさん!」


「お前達は手負いだ…それに、そろそろ理性がもたない…離れテクレ…」


目の色と表情が変わり、黒騎士に飛びかかる!


「ガルルルル!!」


黒騎士のボロボロになっていた残りの右腕を食いちぎる。


「コンドハケモノカ…カトウセイブツガ!!」


「グルル!!ガァ!」


尻尾が電気を帯びてスパークする……


やばい!!


俺はマニを掴んで全力でその場から退避した!

直後、俺の後ろでは強烈な幾つものいかずちが雨の様に降っていた…。


「ギィィヤァァァァ!!」


黒騎士の悲鳴が聴こえる…、流石にアレを受けて無傷という事は無いだろう…。


「マニ、今のうちにお前は回復魔術を使ってみんなを回復させるんだ!」


「分かりました…。ご主人様は?」


「俺はライアーの戦闘を見守る」


そう言ってマニをハンニバルとイナリの所に降ろして戻る。


ライオネルが居なかったので恐らくだがライアーと一緒に居るのだろう…。


戻ると未だに黒騎士はボロボロながらも戦っており、ライアーが少し劣勢になっている…。



俺は見た感じ、理性のない状態 のライアーに敵ではない事と加勢する事を伝えた。

どうやら伝わったようで安心する。

完全に頭のレベルが獣になっているようだ。


俺は死角から全力で剣を叩きつける!


「マタオマエカ?イマオレハイソガシインダ…ジャマヲスルナ!」


黒騎士が俺に対して残った左腕で攻撃をする。


相当相手も疲労しているようで、最初程の勢いは無いが、それでもギリギリ避ける事が出来る位だ…。


そして何度か交互に攻撃を加えた時!


「グルル!!……ハァハァ…ハァハァ」


攻撃を加えようと飛びかかったライアーが突如苦しみだした…。


「…フ、フハハハハ!!ドウヤラ、ジュウカノハンドウガキタヨウダナ!!オレノカチダ!!」


そう言って黒騎士は足元のライアーを槌で殴り飛ばした!


「キャウン!!」


シュウ…


獣化が解けて元の体に戻るがかなりボロボロの状態だ…。


「ライアー!?」


「コレデアトハオマエト、アノチビダケダナ!!フハハハハ!!」


(これだけは使いたく無かったが仕方ない…)


「俺らだけ…だと?残念だったな!まだまだとっておきが残ってる!」


そう言って俺は最終手段とラベルが貼られた瓶を飲み干し奥の手であるスキルを発動させる。


「強魔召喚!!!」


体から一気に魔力が抜けてゆき、周り全てが恐怖の対象に変わる…。


(落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け…、怖いのは目の前のこいつだけだ…。こいつだけ、こいつだけ、こいつだけ)


多層魔法陣が非常にゆっくりと形成されてゆく…。


(コイツハヤバイ…ハヤクジュツシャヲシマツシナケレバ!)


「ドラムソニック!!」


(イリョクハデナイガ、ヤツハシニカケダ…ナントカナル)


「ロックウォール!!」


突然現れた岩の壁にドラムソニックが当たり、壁が壊れるだけに留まった…。


「チッ!ツギカラツギヘト!ウットウシイ!!」


「やぁ!!」


振られた槌をくぐり抜け、黒騎士の顔に強烈なパンチを見舞い、更に回り込んで左足の先程ライアーが凹ませた所に蹴りを放つ!


ドン!ドン!


魔力爆破により鎧の表面ではあるが爆発を起こす。

頭に爆発を受けた事により、今までの疲労も重なってふらつく黒騎士。


チャンスと思って更に追撃する!…だが、


「クソガァ!!」


滅茶苦茶に力任せで振り回された槌を食らってしまい、大きく吹き飛ばされた…。

まさかそんなやけくそで来るとは思わなかったのだ…。


油断していたが為に、防御も何もしていなかったマニ、スライムなので打撃のダメージが少なかった事が幸いして、なんとか気絶するだけに留まった…。


「ハァハァ、ヨウヤクオマエカ…テマカケサセヤガッテ…」


まだ魔法陣は半分しか出来ていない。


小吉は、なんとか持ち堪えようと必死になっていたものの、やはり無理で恐慌状態に陥っていた…。

だが、そんな時でも視界の端では黒騎士が近寄って来るのが見えた…。


(恐い恐い恐い恐い!!何故だ!?何故だ!?こいつのせいか!?そうだ…こいつのせいだ…コイツノセイダ)


「オマエガイルカラダァーー!!!!!」


(殺さないと、殺さないと、殺さないと、殺さないと、殺さないと、殺さないと!!)


剣を何度も力任せに叩きつける!

あまりの力に剣が耐えきれずに折れてしまう…。

俺は剣を捨てて拳で連撃を叩き込む!


「ナンダ!?キュウニツヨクナリヤガッタ!?」


ボロボロで上手く動かない体ではこの攻撃を捌くので精一杯である。


「お前が!お前が!オマエガ!!オマエガァー!!」


ガキィィィン!!


血の滴る拳で槌を弾く事に成功した小吉!

そのままの勢いで殴り続ける!


ガガガガガガガガ!!


「アァァアァァアアァ!!!コノムシケラガァー!!」


黒騎士は力を振り絞り小吉に向けて左手を翳す…。


アノ構えはナンダったけナ?

とてもキケンな気がすル…。


「ヘルフレアァ!!!」


正面から魔術をまともに受けてしまった小吉は大きく吹き飛んで地面に叩きつけられた…。


全身から黒い煙が燻っており、誰がどう見ても1番重体である…。


「フ、フハハハハ!!ヤッパリオレガイチバンダ!!フハハーーウグァ!?ガハァ!」


またもや突然苦しみ出す黒騎士…、そして…


シュン!!


「ナ…ンダ…ト」


ボロボロな体に残っていた左腕も、肩の付け根から先が吹き飛んでいた…。


「コンドハイッタイダレダ!!…グゥ!?」


今度は左足を持っていかれた…、どうやら的確に壊れかけの部位を狙っているようだ…。

だが黒騎士は、何かが居る程度にしか分からない…。


「…フハハハハ!コウナッタラシカタナイ…オマエタチモロトモジバクシテヤル!!モットモ、オレハシナナイケドナ!ヒャヒャヒャヒャ!!」


急に不自然な感じで鎧の各部分が膨れあがってゆく…。


召喚された魔物…身長1m程のハーピーの様な見た目で、唯一他のハーピーと違うと感じるのは翼とは別の手がある事である…。

そのハーピーは大慌てでマニとイナリを口で銜え、片手で小吉、もう片手でライアー、最後に足の爪でハンニバルを掴むと全速力で離脱した…。


全員を掴んでの高速飛行であるから風圧等の軽減も忘れずに掛ける。

そして…


ドオォォォーン!!!


後方では何をしたらそんな爆発がするか疑問に感じる位の爆発が生じ、衝撃が広がって…こっちに来た!


「ーー!?」


横に逃げては駄目だと思い、斜め上方向に全速力で飛行する。

間一髪で上空の範囲外へと脱出する事が出来た…。


そして、周りの景色は剥がれる様に崩れてゆき、正真正銘の「外」に出る事が出来た。

小吉達は、勝ったのだ…。


地面にご主人達を降ろしてる時にハーピーが気がついた…。

ハンニバルが居ない事に…。

ちなみにハンニバルは生きてます!

入って来た場所が違うだけなのでちゃんと仲間の元に飛ばされました!


長かった大迷宮編も終了しまして、次は物語の核心に触れてゆきます!

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