↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仕事一筋の伯爵様は、愛について研究する  作者: シャルru


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/26

6.あきらめきれない

 ハラルト特務に出会って3年。

 

「もう、諦めなければいけないですよね…。」

 ぎゅっと目をつむり、諦めきれない気持ちを

 抱えて、ロゼッタは部屋を出た。

 

 しばらくして、目覚めたハラルトは

 かけられていたひざ掛けから、ほんのりラベンダーの

 香りがする事に気づいた。

「ん、この香りは…ロゼッタか?」


 ハラルトは、いつもハーブティーを淹れてくれる

 ロゼッタから、花のよい香りがすると思っていた。


 珍しく興味を惹かれ、その香りが何の植物なのか

 自ら調べたのだ。

 仕事中もふわりと香ると、彼女が入ってきたことが

 確認しなくても分かる。

「——便利だな」

 それくらいにしか思っていなかったが——。


 先日の仮眠室でのロゼッタのキス。

 休息時間のお茶。 

 そして——このひざ掛け。

 いつも気づけばロゼッタがいること。

 

 それは、

 ハラルトが緻密に計算した偶然の確率を超えていた。


 これ程一人の女性が関わる事はあるのか?

 ハラルトの優秀な頭でも解けない謎だった。

 

※※


 それから数日。

 ハラルト特務は早めに仕事をきり上げ、

 いつもより整った服装で見合いに出かけた。


 ロゼッタはその様子を少し離れたところから

 見送っていた。



 このとろ、急にハラルト特務に近づいたように思って

 いたけれど、今はやっぱりとても遠い。


 数日前に頬にキスをした事が、ロゼッタには忘れら

 れない思い出になった。

 

「とっても大好きでした。ハラルト特務……」


 その日、ハラルトが研究室に戻る事はなかった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。