13.変わった研究
翌日。
ロゼッタは、今日からハラルトに恋を教える。
ここ数日の寝不足に加えて、夕べは興奮による
寝不足に陥った。
きっとハラルト特務は、この答えにたどり着くまでに
沢山の本を読んだはずだ。
それでも理解したくてもできず…この答えを
導き出したはずた。
だから、私らしく。
ハラルト様に恋を教えよう。
そう思った。
それは…恋人ごっこ!
コンコン。
「ハラルト特務。おはようございます」
一応、ハラルト特務の様子を確認する。
いつもと変わりない。まさか、夢ではないわよね?
「あ、あの!ハラルト特務。
今日から『恋人ごっこ』をやります。」
まずは朝から一日の予定を連絡しなければ。
「それで……恋人ならきっとこうする。と思われる事
を、二人でやっていきませんか?」
先週まで、『一生、研究員と補助スタッフでいい』と
言っていたロゼッタは今、ハラルトと恋の話をしてい
た。
彼女の提案に興味をもったのか、書類を置いて、
ロゼッタを見た。
「では、まず何をすればいい?」
学習意欲が高いようだ。
「ハラルト特務。私がハラルト特務を、見つめた時は
そっと頭を撫でてください!」
なんと、
それを聞いて、ハラルト特務は言われるまま、
ロゼッタの頭に手を置いたのだ。
キューン!とロゼッタのハートは舞い上がった。
けれど…
「——なぜだ?」
冷静な一言。
はっ!合理的説明が必要だわ。
「……幸せな気持ちになるからです!」
「……。そうなのか。分かった」
分かってくれた!
ならば、他にも提案してみよう !
「ハラルト特務。お茶を入れた時は、一緒にのもうって
誘ってください!」
「……喉が渇いたのか?」
「……違います。2人で一緒に過ごしたいんです」
「そうか。分かった」
こうして、ロゼッタは毎日ちょっとずつ、ハラルトと
恋人ごっこを積み重ねていった。
数日後…
「おい、ハラルト。
エミリーとの婚約を、なぜ断ったんだ?
似合いの夫婦になるとおもったのに…」
所長はがっかりして、研究室にやってきた。
「私もエミリー嬢も恋をしていないのに、
婚約するなど、幸せになる確率が低いと考えまし
た」
「恋?確率?」
ハラルトの口から出た答えに、
所長はあ然としていた。




