第十八話:三倍の敵――勝てる戦場を作る
国境に、敵軍の旗が並んでいた。
数千の兵。
整然と進む騎兵。
巨大な攻城兵器。
誰が見ても明らかだった。
これは――
偵察ではない。
侵攻だ。
・戦力差
軍議室。
机の上には、敵と味方の配置図。
・敵軍
* 総兵力:8,000
* 重装歩兵:3,500
* 騎兵:1,500
* 弓兵:2,000
* 攻城兵器:多数
・レアル軍
* 総兵力:2,800
* 精鋭歩兵:1,600
* 弓兵:700
* 騎兵:300
* 防衛兵:200
沈黙。
普通に戦えば。
勝ち目はない。
・会議
老将が口を開く。
「城壁に籠もり、長期戦に持ち込むべきです」
若き参謀が地図を見る。
「しかし、敵には十分な補給があります」
「包囲された場合、こちらが先に疲弊します」
ミディアは二人の意見を聞きながら、静かに地図へ指を置いた。
「ここです」
全員が見る。
「戦場を選びます」
・レアルの質問
「敵は、こちらの城を攻める」
「ならば」
レアルは問う。
「なぜ、こちらが城で待つ必要がある?」
・ミディアの策
「敵は三倍です」
「だからこそ、三倍の兵を動かす必要があります」
「大軍には弱点があります」
・大軍の問題
* 補給量が多い
* 移動が遅い
* 命令伝達が遅れる
* 地形に弱い
「数を活かせない場所で戦わせます」
・事前準備
レアルの内政改革。
それが、ここで生きる。
・治水工事
以前整備した河川。
「水量調整を開始」
・道路整備
物流用に作った街道。
「軍用輸送路へ変更」
・倉庫制度
各村に設置した備蓄庫。
「補給を維持」
エルナが気づく。
「内政が……全部、軍事にも繋がっている」
レアルは頷く。
「国を強くするとは、軍だけ強くすることじゃない」
・敵の誤算
敵軍本陣。
「なぜ攻めてこない?」
敵将が眉をひそめる。
「籠城していると思いましたが……」
偵察兵が報告する。
「奇妙です」
「街道が整備されすぎています」
「村々にも食料があります」
敵将は笑った。
「所詮、小領主だ」
「少し整備した程度で戦争は変わらん」
・開戦前夜
レアル軍。
兵士たちは不安を隠せない。
「相手は三倍だ」
「本当に勝てるのか……」
そこへレアルが現れる。
「聞け」
静まり返る。
「お前たちは、以前のような捨て駒ではない」
「領地のために戦う兵士だ」
「家族がいる」
「守る土地がある」
「そして――」
「この国は、お前たちを守る」
兵士たちの表情が変わる。
・軍事ステータス
【防衛戦準備完了】
* 士気:82
* 練度:90
* 補給:安定
* 指揮能力:大幅上昇
・初日
敵軍が動く。
「前進!」
巨大な軍列が進む。
だが。
進軍速度が落ちる。
「なぜだ?」
泥。
狭い道。
増水した河川。
敵兵は進みにくい。
・ミディアの一手
「今です」
「弓兵、開始」
雨のように矢が降る。
敵は混乱。
しかし。
敵将は叫ぶ。
「怯むな!」
「数はこちらが上だ!」
・第二手
敵軍が押し寄せる。
「歩兵、前進!」
その瞬間。
レアル軍が後退する。
「逃げた?」
敵兵が笑う。
だがこれは罠だった。
・本当の戦場
敵軍が進んだ先。
そこには――
以前、治水工事で整備された土地。
だが今。
水門が開く。
「開始」
ミディアが呟く。
次の瞬間。
大地が変わった。
・終幕
三倍の軍勢。
圧倒的な兵力差。
戦場は敵が選んだ場所ではない。
レアル・アルフォンスが作った土地だった。
ミディアは静かに言う。
「戦争は、兵士の数で決まりません」
「戦う前に、半分終わっています」




