第十七話:偽りの敵――情報戦の始まり
夜。
レアル・アルフォンスの領地は静まり返っていた。
市場の灯り。
行き交う商人。
豊かになった農村。
数年前なら、誰も想像できなかった光景。
だが。
平和な場所ほど――
狙われる。
・偽りの証拠
執務室。
机の上に置かれた報告書。
「襲撃犯は、元兵士」
エルナが言う。
「ですが……」
「妙な点があります」
レアルは目を通す。
・調査結果
* 使用武器:旧式の領軍装備
* 服装:旧領軍の紋章
* 行動:国境付近のみ
* 目的:村への被害
一見すると――
「我々の兵が暴走した」
そう見える。
だが。
「違う」
レアルは即答した。
・疑問
「なぜ、わざわざ古い装備を使う?」
エルナが気づく。
「……証拠を残すため?」
「そうだ」
本当に元兵士なら。
隠す。
逃げる。
証拠を消す。
だが。
これは違う。
「見せるために置いている」
・情報戦
ミディアが報告する。
「敵は軍ではありません」
「狙いは?」
「民衆の感情です」
### 敵の目的
① 領民に不安を与える
② 軍への不信を生む
③ 隣国への報復を誘導する
「つまり」
レアルは言う。
「俺を戦争に引きずり込みたい」
・世論の変化
数日後。
街では噂が広がっていた。
「元兵士が村を襲ったらしい」
「やっぱり軍を強化しすぎたんだ」
「戦争になるんじゃないか?」
不安。
疑念。
・統治度変化
統治度:96 → 91
「下がったか」
エルナが心配そうに見る。
「民が揺れています」
レアルは頷く。
「当然だ」
「人は、事実より先に噂を信じる」
・反撃
「なら、こちらも情報を出す」
・公開裁判
レアルは異例の命令を出した。
「捕らえた襲撃犯を公開で裁く」
貴族たちは反対した。
「危険です!」
「内部情報が漏れます!」
しかし。
「隠せば疑われる」
「なら、全て見せる」
・裁判
広場。
住民が見守る。
「なぜ襲った?」
レアルが問いかける。
元兵士は震えながら答えた。
「金を……貰った」
「誰から?」
沈黙。
だが。
証拠が提示される。
金貨。
指示書。
連絡記録。
そこにあった印。
「……隣国のものではない」
・黒幕
エルナが息を呑む。
「これは……」
ミディアが静かに言う。
「敵国だけではありません」
「内部にも協力者がいる」
・崩れる仮面
数日後。
捕らえられた人物。
元商人ギルド幹部。
「まさか……」
エルナが呟く。
市場戦争で敗れた者たち。
彼らが――
外部勢力と繋がっていた。
・レアルの判断
「処刑しますか?」
兵士が問う。
以前なら。
恐怖で支配した。
だが。
今のレアルは違う。
「証拠を公開する」
「財産は没収」
「だが、家族は関係ない」
・統治度変化
【イベント結果】
・情報公開成功
・民衆の不安低下
・裏切り勢力弱体化
統治度
91 → 98
・ミディアの評価
「変わりましたね」
レアルを見る。
「昔なら、全員を敵として処理していた」
レアルは答えない。
「領地が強くなったからだ」
「恐怖だけでは、ここまで大きくできない」
その夜。
新たな報告。
「閣下」
「隣国軍が国境へ集結しています」
沈黙。
ミディアが地図を見る。
「情報戦は失敗」
「次の段階へ移ったようです」
・戦争準備
【敵軍】
* 兵力:8,000
* 騎兵:1,500
* 攻城兵器:確認
【自軍】
* 兵力:2,800
* 精鋭化済み
* 防衛設備:強化中
数の差。
約三倍。
エルナが呟く。
「勝てますか?」
ミディアは静かに答えた。
「普通なら」
一拍。
「負けます」
全員が凍る。
だが。
レアルは笑った。
「普通なら、だろ?」
ミディアも微笑む。
「はい」
「だから、普通では戦いません」




