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スカビオサ 2
2年生になった。
目まぐるしく変わる季節はあっという間だ。
サッカー部では秋人と二人レギュラーになって、練習に打ちこんでいた。
「圭太、もっと球際厳しくいけよ。」
「はい!!」
そう指示をしたのは3年の清水先輩だ。
清水先輩は勉強もできて、かっこいい非の打ち所のない人だ。
「清水先輩、かっこいいわー」
二人で合間の休憩をしていると秋人がそういってきた。
「知ってるか、先輩、集学館受けるらしいぜ。
」
集学館、県内でもトップクラスの進学校だ。
「なんでもできるってすごいなー」
そんなことを言っているとすぐさま練習が再開された。
夏の大会、僕達は決勝戦で負けてしまった。
3年生は泣いている人も多く、清水先輩も例外ではなかった。
「終わったよ。」
「すみません。僕のせいです。」
誰もいなくなったロッカールームで、清水先輩と二人で話していた。
「あんな所でパスミスなんかしたから。」
「気にする必要ない。その後、攻めきれなかった俺にこそ問題がある。彼女に御守り作ってもらったのにな。」
先輩の手元にはあきらかに手づくりの御守りがあった。
「お前は悔いが残らないようにな。」
その言葉を聞いたとき、僕は本当の意味で理解できていなかった。




