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その少年、呪いと呼ばれし者  作者: 一ノ瀬 リマ
第一章 王都編 ~王宮へようこそ~
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閑話 あの日の裏側


初めまして、私はレオナルト様よりルミステリアン様の身の回りを任されているメイドの一人です。


突然ですが、私は廊下を走っています。

なぜ今日に限って、レオナルト様もカイエル様もルミステリアン様から離れたところにいらっしゃるのか、そう思いながら、メイド長にでも見つかったら確実に怒られること間違いなしの禁忌である、王宮の廊下を疾走するという行為にて、大至急、レオナルト様のもとへ向かっております。


なぜか。


それは礼儀作法の学習をしておられたルミステリアン様の様子がおかしくなられたからです。


とりあえず、少しでも異変を感じたら報告へ行くよう言われていたので走っていますが、この判断は果たしてあっているのか。


おっと、そんなことを思っている間にたどり着きましたね。



「ちょっとおお、そこあけてくださぁーい!

レオナルト様、ルミステリアン様が――」


「どこだい? 部屋?」


「は―」


「テレポート」



早いです。私まだ何もお伝えしてないんですけど…


それにしても、空間属性の魔力をお持ちの方は便利ですね。私の疾走は何だったのか。


何はともあれ、私のミッションは達成です。

ではまた、機会があれば。




◇ ◇


こんにちは、皆さん。

私はカイエル様よりルミステリアン様のおそばにいるよう仰せつかっております執事です。


ルミステリアン様の一大事に付き、カイエル様のもとまでテレポートをしたのはいいのですが、どうやら急なお客人のお相手をされているようで…


どうしましょうか?


多分ですが、報告しないでこのまま帰ったら、後ほどそこそこいじられます。

カイエル様はそういう時、結構精神的に畳みかけてくる方なので。


いえ、決して、ひどい方などではありませんよ。

信頼している、私と他数名のみに冗談でされているだけですから。


とはいえ、その目に遭いたいかと言われると…まあ、別なわけで。


はあ、一応、伝言を頼みましょうか。



「カイエル様にお伝えください。ルミステリアン様の様子が急変したと。」


「わかりました。」



部屋の前で警備を行っていたものに伝言を頼む。


さて、私の仕事はこれで終わりでいいですよね?



カイエル様、お客人のお相手を切り上げてこなければいいですけど…




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