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男友達

「行ってきまーす」


「行ってらっしゃい……遅くなる場合は連絡入れるのよ?」


「わ、分かってるよ」


 今日はこの前約束した男子達と遊ぶ日、日向は緊張して家を出る。


 服装はTシャツにジーパンを履いて帽子をかぶっている。

 マナにもっと可愛くとか言われそうだったが、思いのほか言われることはなかった。


 日向は有の家のインターホンを鳴らす。

 そして十秒ほど経つと有が出てくる。


「よし、行こうぜ」


「ああ」


 そして、二人は目的の場所に歩き出す。


 今日のメンバーは七人で、ゲーゼンがメインのようだ、あとは時間があればショッピングモールで何かしたり、そして後は有の家でトランプでもしようみたいな流れのようだ。


「何緊張してんだよ」


「いや、男と遊ぶの久しぶりだからちゃんとできるかなって」


 三週間、日向の周りにはヤーナとヤクヒが居たのや、日向が積極的ではないためか、日向は男と遊んでいないのだ。

 それが心配で仕方がない。


「何言ってんだよ、人生で考えろ、日向、言うて友達はいただろ? 結構遊んでただろ」


「まあ……そ、そうだな! 普通に接してればいいんだ、純粋に」


 そう思ってはいるのだが、やっぱりちょっと緊張する。


「こりゃダメだな」


 そんな日向を見て、有は呆れて、この話を考えるのをやめる。



♢♢



「おーい」


「お、有達来たぞ」


 日向達がついた時には男子三人は集まっていた。


 平常心だぞ


 まずは挨拶だろう、そう思い、日向も腕を上げる。


「お、おはよー」


 まあ、これくらいならセーフかな


「ぷっ!」


「おい!」


 日向的にはいけたつもりなのだが、有から見たらぎこちなかったようで、笑われてしまう。


「春田さんも来たから、後は佐々木さんと、川田さんだね」


 佐々木はマハサの名字で、川田はカラの名字だ。

 後はこの二人を待つのみである。


 数分ほどまつと、マハサとカラは恋人繋ぎで、登場する。


「やあ! 皆んなもう来てたんだね!」


「ははは、相変わらずだな」


「まあね」


 有の言葉にマハサは笑顔で答える。


 ああ言うのは本当に羨ましく思う、人の目も何も気にしていないのだから。


「じゃあ、行こうぜ」


 有がそう言うと、皆は歩き出す。



♢♢



「マハサ、こいつやばいな」


 ゲームセンターでマハサは無双していた。


 反射神経、動体視力、先読み能力、この三つ以外にもマハサは優れているものが沢山ある。

 マハサはマハナタの世界の前いた世界で、歴代最強の人間である。なのでゲームで無双するのも簡単なことなのだ。


 色々と覚えていない最初の最初でもマハサは中級者レベルの動きは余裕でできてしまう。


「佐々木さん、初めてなんだよね?」


「まあね」


 今、対戦ゲームをしているのだが、マハサは全てに余裕で勝っている。

 ゲームを結構やっている男子達も驚愕しているほどだ。


 そして日向と言うと、


「有! 変な動きすんなよ!」


「春田さん違う、そうじゃない!」


「分かってるよ!」


 先ほどからカラ以外には勝てていない、一応初心者の日向は教えてもらいながらしているのたが、そううまくはいかない。

 日向も下手ではないのだが、日向と同じく教えてもらっている有の方が少しセンスがあったようで、有に惨敗している。

 だが、結構馴染めては来ている。


「よし、また勝ち」


「ああ! むかつく!」


「日向、泣くなよ?」


「うるせえ!」


 そして、後二時間程遊んだのだが、有には一度も勝てなかった。



♢♢



「春田さんも、下手じゃないからね、そんな落ち込む必要はないよ」


「ありがとな」


 落ち込んで有の家に向かっている日向を男子は慰めてくれる。


「あ、そういえば」


「なに?」


「三人の名前、知らなかったわ」


「「「え!?」」」


 バッ! と三人は一斉に日向の方を向く。

 そういえば日向はこの三人の名前を知らない。それはヤーナとヤクヒに悩まされているのもあり、話さない人は覚えきれていない。


「僕たち三週間は同じ授業受けてたよね?」


「あはは」


 日向が笑って誤魔化すと、そんなんは名前を言い出す。


「えっと、僕はヒータだよ」


「俺はユキ」


「私はムーです」


 なるほど、茶髪はヒータ、白髪はユキ、黒髪をちょっと伸ばしてるのがムーだな。


「よし、覚えた」


 日向が名前も覚え、数分すると、有の家までついた。

 有の部屋まで行くと、日向はふと気になったことを聞いてみる。


「てか、なんでそんな荷物持ってるんだ?」


 見たところヒータ、ユキ、ムーは結構な大荷物で家に来ている


「今日は泊まるんだよ」


「ああ、そう言うこと」


 日向は理解すると、有の方に行き、周りに聞こえないよう小さく話しかける。


「早くない? 三週間で泊まるのは」


「多分魔人の習性じゃない? 少しでもやりたいと思ったことはやるみたいな。まあ、また後でマハサに聞いてみるよ」


 わからないことはマハサにと、それを後回しにして、日向は元の位置に戻る。


「何話してたの?」


「ん? なんでもない」


 ヒートの質問に日向は適当に交わすと、トランプを始める。



♢♢


「勝てない」


「春田さん弱過ぎじゃない?」


 日向は当然のようにトランプにはなかなか勝てない、顔に出るのもあり、運以外では勝てないのだ。


 だがもう話すのも慣れた。日向は友達だと思っている。


 コンコン


 何時間か遊ぶと不意にドアが鳴る。


「フーカさんかな?」


 そう日向は言ったが、直ぐに違うとわかる。


「日向? 遅くない?」


「…………ごめんなさい!!」


 なんで来るんだよ! まあ俺が悪いけど


 一瞬の間をおいて、日向は全力で謝る。


 連絡を完全に忘れていた。時刻は七時を過ぎて、日向がここにいると知ったマナが来たようだ。


「日向もう帰らないといけないから、ごめんね。ほら日向、帰るわよ」


「はい」


 この後長いこと説教された。

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