この世界のこと
「ここか?」
「そうだと思う」
日向達は、有が学校の場所を聞いていたらしく、学校に来ることができた。
見た感じ形は日本の至って普通の学校ではあるのだが、色が違う、黄色が所々に入っている。
「まあ結構早めに来たし、一旦教室行ってみる?」
「まあそうだな、白はもしこの世界にいるなら絶対もう来てるよ」
白の性格を考えると、学校には一番最初に来るだろうと日向達は予想する。
そもそも白は元の世界でも学校には最初に来るタイプで、今みたいな訳の分からない状況だと、皆この世界にいるなら学校に来るのだろうと思い、出来るだけ早めに居合わせることが出来る為、かなり早めに来る筈だ。
「やっぱり居るな」
「じゃあ日向、入るぞ」
「……うん」
クラスを確認して、教室を見ると、緑の髪の男子がいて、白だと分かり、日向と有は教室に入って行く。
「ああ、良かった、この世界にいたんだね」
白も一人は結構怖かったらしく、部屋に入って来た二人を見て、ほっと胸を撫で下ろす。
「ああ、あとはマハサ達が来てくれたら良いんだかな」
「そうだね」
「……」
有と白が話している。
だが日向は黙っている、色んな人に見られると思うと、制服が恥ずかしくてそれどころでは無くなっていた。
てかなんでこんなに丈が短いんだよ、せめて膝上ぐらいにならなかったのかよ。
日向のスカートの丈は短く、太ももの長さの半分よりも短く、ミニスカートなのだ。
「日向、頑張れよ!」
「クソォ……」
下を向いていると、白が恥ずかしがっているのに気付いたようで、喝を入れてくれるが、そんなんじゃ気分なんて良くならない。
かと言って日向にはどうしょうもない。諦めるしか無いのだ。
そして英雄三人の誰かを待つ間、三人でどう言う場所で目を覚ましたかを話していると、教室のドアが勢いよく開く。
「おはよーーう!!」
「おはよう……」
そして、マハサとカラが入ってくる。
「ようやく来たか、この状況がどう言うことかわかるか?」
早速有はそのことについて聞いてみる。
マハサも聞かれると分かっていたようで、直ぐに話し出す。
「そうだね! まずは話そうか!
この世界は、マハナタの作った夢みたいな物だよ!
この世界の中は現実と感覚は変わらない、そこでどうするかも自由、だけど精神はマハナタに操作されている可能性がある。て言うか確実に誰かは操作されるよね!」
「操作って迷宮のトラップみたいな物ですか?」
白が質問する。さらには今の所そう言った感覚はない為、分からなかった。
「あーまあそれに近いのもあるよね。語尾を変える例はないけど。
大体は好意だ、人に恋愛感情を持たせて、両思いや三角関係を作るんだ。
実際僕はカラとは三回付き合ってたしコルちゃんとも付き合ってたよ。
いやーカラとコルちゃんに迫られた時は流石に困ったよね!」
マハサは昔のことを楽しそうに語っている。
まあ実際楽しかったのだろうが、
「元の世界に戻った時はどうなんですか?」
「元どうりだよ」
「……」
少し黙ってしまう、その場合、どうせ少ししたら恋人じゃ無くなるのが怖く無いのだろうかと思ってしまう。
「まあどんな時も楽しまないとだよ! マハナタの迷宮はそう言うとこなんだから!」
多分何度も経験しているマハサが言うならそうなんだろう、白もこれ以上は聞かない。
「あ、そうそう、今回は僕とカラが両思い設定みたいなんだよね! だからイチャイチャを見せちゃうかもだから!」
「……」
マハサはそう言い、カラに抱き付く、するとカラは少し顔を赤くして嬉しそうに黙っている。
有は、開き直ってるなぁ、なんて思い黙る。
「まあだから楽しみなよ! 多分君たち五人の中にはそう言う子は絶対に居るからね、そもそもこの迷宮は僕たちのために作られた訳じゃ無いんだから」
この迷宮はマハサ達に向けて作ったわけでは無い、日向達に向けてだ、そして、主に日向に、だ。
そのため日向には何かしら有るのは当たり前である。
「まあけど今の所は大丈夫かな」
「「……」」
白は今後どうなるかとドキドキして言う。
だが日向と有は何故かそっぽを向いている。
「え? 日向達はなんか有るの?」
「「別に? っ!」」
白が怪しんで聞くと、二人は同時に言い、同時に驚く。
「あ、これは何かあるねぇ ははは! 恥ずかしがる必要はない、て言っても最初じゃそうなるよね」
マハサも楽しそうにこちらを見て、自分の席に向かう。
え、まじで? 有もなんかあるの?
日向がチラッて有の顔を見ようとすると、ちょうど有もこちらを見ており、二人揃って反対に向ける。
「と、取り敢えず席に座って他の奴らを待とうぜ」
「あ、ああ」
有の言葉に日向は頷き、席に座り、待つ事にする。
そして、少しすると、美咲来て、その後に続々とクラスメイトになるのであろう知らない人たちが入ってくる。
因みに咲とハサナは最後の方にギリギリ来ていた。




