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特殊イベント

 はぁ、これ回復魔法意味ないのかよ。


 どうしてそうなるかは分からないが、この痛みは回復しても治らないようだ。

 多分マハナタがスキルでそう言う効果をつけていたのだろう。


「もう良いよ、ありがと」


 もう痛みも少し引いたし、そろそろ進めないとだよな。


 全てのイベントを受けてしまう日向のために、有はその間にマスに止まってしまうと、落ち着く時間が無いと思い待っくれていたのだ。


「どういたしまして、じゃあ振るぞ」


 有がサイコロを振りそして四ターン目が始まる。


 だが、


「…………」


「ごめん」


 結果を見た有は直ぐに日向に謝る。

 それもそのはず。有が出した出目は三度目の五、と言うことは一七マス目、日向と同じマスである。


――――


 何か悪いことでもしたのかな? 三分間お尻ペンペンで反省しなさい!

 迷宮ボスは女の子の方が見てて好きなので、男の場合は一ターンの間性転換する。


 対象 有 日向(確定)


 レベル3/5


――――


「俺と有ばっかり酷い目に遭ってない?」


 騒ぎはせず、少し涙目になっている日向が有に言う。


「うん」


 有もそれは納得で、特に先に関しては咲は悪く無いのに少しムカついている。

 なので再び性転換した有が、高い声で反応する。


 ダダダダダダ


 そして先ほどとは少し違って二体の人形が降ってきて、日向と有目掛けて猛スピードで走ってきて捕まえる。


「日向、気を確かにしろよ」


「もう……」


 そしてこれから起こるであろうことを日向は覚悟もできぬまま、受けるしかなかった。



♢♢



「やばい、まじでケツ無くなる」


 苦痛の三分間を乗り越えた有は、終わるとお尻を抑えながらそう呟く。

 本当に痛かった。高校生でも反省するレベルで。

 滅多に泣かない有ですら騒がないが痛みで涙を出している。


「ひっぐ、直ぐ二回目は聞いてねえよ。」


 日向は最初から泣きかけていたので、最初の数発で、すぐに涙が溢れていた。


「流石にちょっと可哀想かも」

 

 咲でも、そう思うらしい。自分だけ圧倒的に運がいいのが、申し訳なくなっている。


「ま、まあ一旦少し待つか」


 白がお尻を撫でている日向と有に気を使い、皆んなにそう言う。


 その時、中央に大きな映像が浮かび出てくる。そしてその映像には、嬉しそうな顔をしているマハナタが映っていた。


 そしてマハナタは口を開ける。


「わたくしの迷宮は楽しんでもらえているかしら。わたくし的には最っ高っなのだけれども!」


 こいつ、ムカつく!


 自分だけ高みの見物をしているマハナタに日向はそう思う。


「お前! 何が反省だ! 何も悪いことしてないだろ! してたとしても三分は長すぎるわ! 三十秒で良いだろ!」


 日向は先ほどの件について文句を大声で言う。


「まあまあ、良いじゃないの、良い顔だったわよ!」


 こいつにさっきのやつ喰らうべきだろ。

 反省がいるのはこいつだろうが。


 そう日向が睨んでいると、


「なんのために出てきたんだ?」


 有がマハナタに向けで質問する。


 まあ確かにそうだよな、マハナタは基本何かが起こらないと出てこないはずだし今まで出てきたのは、迷宮に入った時と、この部屋に入った時。あと、俺の言葉に乗った時だけだ。

 まあ煽りに来ただけの可能性もあるけど。


「そうね、その話をしましょうか。

 私があなた達の前に出てきた理由! それは、特殊イベントが起きるからよ!」


「特殊イベント?」


 誰が起こしたんだ? そのイベントを受ける人は少し可哀想だなー、うん。……俺じゃないよね?

 いや、どのみち受けるのか? けど特殊イベントだし、受けない可能性もある筈。


「そうよ。そして特殊イベントがどう言う時に起こるかと言うと……二人が同じマスに止まった時、二人でイベントを受けたてもらう、と言うものよ!」


 それじゃあ結局俺やないかい!


 自分が受けると分かった日向は心の中で関西出身では無いのに関西弁で突っ込む。

 チラッと有を見てみると嫌そうな顔をしている。


「そして! そのイベントは、くじで決めてもらうわ!」


 すると、日向の少し前に、箱が出てくる。

 これがくじなのだろう。


「この中に紙が入ってるから、そして引いた瞬間に、サイコロと同じように文字が浮かび上がってイベントが起こるから。よろしく!」


 プツン、とマハナタの映像が消える。


「なんかさぁ、やっぱり俺と有だけおかしくない? 操作されてるだろ」


 そう言われても可笑しくないほどに咲は運が良く日向と有は運が悪い。


 すると、


「よし、俺はもう引いても良いが、日向はもうちょっと待った方がいいか?」


 まだ痛みはあるが落ち着いた有が日向に向かって聞く。


「もうちょっと待って、まだ結構痛い」


 合計六分間同じ場所を叩かられていた日向はまだ立ち直れていない。

 プラスで一分ほどすると、日向は立ち上がる。


「もう良いよ。引こう」


 いつまでも待たせるわけにはいかない、もう覚悟はできたし有と一緒ならまだマシだ。


「覚悟はいいな……じゃあ引くぞ」


 日向が頷いなのを確認して有は箱に手を突っ込み適当に紙を一つ取る。


 お願い! 別に良いくらいの奴こい!


 そして、箱の上にスゴロクの時と同じように、文字が浮き出てくる。


――――


 待望の特殊イベントだ! 


 一ターンの間魂が入れ替わる。

 日向と有がサイコロを振る時だけ特殊イベント専用マスが何個か置き換わる。


 対象、有 日向


 レベル1/1


――――


 いや有と変わるの今じゃないだろ、変わりたい変わりたいとは言ってたけど、男の時の有になりたいんだけど! イケメンになりたいんだけど!


 そして気がつくと日向と有は入れ替わっていた。


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