広い部屋
「ここか」
日向は有から聞かされていた部屋に着く。
ズドン
そして、教えられていた通りに、来た道に戻らないように塞がれる。
「やっと来てくれたわね」
先ほどあったように、マハナタが画面越しに喋り出す。
「ここはどういうことをする所なんだ?」
マハナタが出てきたという事は何かあるのだろう。
「まあその前に一旦元に戻すわね」
そうして、日向達は光だし、光が収まると、性別、そして服装が元に戻る。
「おお、性別も服装も戻っる!!」
「やっと戻れたね!」
有と白は喜ぶ。相当嫌だったのだろう。
「じゃあ説明するわね、今からあなた達にやって貰うのはスゴロクよ!」
「スゴロク……」
めっちゃ嫌な予感するんだけど。
マハナタの用意したスゴロクと言う、嫌な予感がする言葉に日向は不安になる。
「ど、どう言うものなんだ?」
一応、一応聞いてみよう。正直もうなんとなく分かってるけど。……けどどうせ強制か、終わってる。
希望があると思い聞くが、マハナタの性格を考え、日向は少しあった希望を捨てる。
「やり方は普通のスゴロクと同じ、最後のマスまで行った人の勝ち、そしてマスは全部で30マス、それとレベルが一から五まであるんだけど、高ければ高いほど面白いマスになってるわ、マスは7割くらいは迷宮にあるトラップと同じで、特殊なものも用意してるし、楽しんでね! もちろん最下位には罰ゲームがあるから」
まあそうだよな、そうなると思ったよ。
ある程度予想通りの内容に、日向は気分が下がる。
「じゃあ始めましょう!」
パチンッ! そうマハナタが指を鳴らすと、床が光出す。そして、光が消えるとスゴロクが出てくる。
床には大きい何も書かれていないマスがあり、スタートと書かれた場所には大きなコマが立っている。
「それじゃあ楽しんでちょうだい」
そして、マハナタを映す画面が消る。
「早くやって早く終わらせよう」
そう言い、置かれたサイコロを見る。
すごろくこんなでかいのに、サイコロ小さすぎるだろ。
そう日向が思っていると、
「スゴロクに対してサイコロ流石に小さすぎるだろ」
有が日向と同じ反応を声に出してする。
「そうだよな!」
やっぱり俺たちは親友なんだな!
日向は有と同じで嬉しくなる。
「……いいから早くやってみよう」
そうながれを断ち切り、白が始めようと話しかける。
分かってるけど考えたくないんだよ!
嫌な目に遭うのはほとんど確定なので、気分は下がるばかりだ。少しでも気分を上げようとしたが、さらに止められてしまった。
「振る人はここに書かれているな」
白がここに投げてねと書かれている茶碗を見ながら言う。
サイコロを投げる茶碗があり、そこに投げるようになっており、茶碗の横に、サイコロを振る順番が書いてある。
「有、咲、僕、美咲、日向か、じゃあ有、サイコロを振ってくれ」
「そうだな、いくぞ」
白の言葉に有が頷き、サイコロを持つ。そしてサイコロを茶碗に投げる。
「五だな」
有が振ったサイコロの出目は五。
ゴゴゴゴ
すると、大きな黄色いコマが動き出す。そして五マス進むと、文字が浮き出てくる。
「…………」
有は絶句してしゃべらない。
その内容は、
――――
このマスに止まった人は次のターンまでの間可愛い雌猫ちゃんに大変身! ご主人様のことが大好きなる。
主人 咲
レベル4/5
――――
「どんまい」
こう言う時は慰めるんだ、これ強制だし、助けれないから。咲なのが本当にどんまい、俺とか白ならまだ守れるのに。
そして、有の体が光だし、光が収まると、
「………………」
有は下を向いて動かない。
有の姿は性転換した姿に、猫耳、尻尾が生えた、いわゆる獣人。このマスは獣人化のようだ。
「ねえ日向、僕このサイコロ降るのが怖いんだけど」
白は有の姿を見て自分の番ことを考え恐怖する。
「いや、けどあれレベル四だから、それ未満引いたら良いだけ、そう思おうぜ」
そうだ、もうレベル五のことは考えない、レベル三以下を引けば良いだけ。
「にゃんでこんなことになるにゃ…………っ!? これ語尾も変わるにゃ?」
有は語尾が変わっていて驚く。」
まじか、語尾まで変わんの? まあ猫獣人化ならそうか。
この世界には少ないが獣人もいる。有が今なっている猫獣人は、語尾ににゃんをつけるのが一般的だ。今有はそれを精神操作で付けられているのだ。ちなみに方言みたいなものなので、意識すれば言わない事もでき、たまに無くそうとした猫獣人は慣れてにゃんを使わないこともある。
「えへへ」
あ、今咲やばい笑い方した。
急に咲がいつもの咲とはかけ離れた笑い方をするので悪いな予感がする。
日向は、咲がこの笑い方をした時、良い思いをしたことがない。
「ほら有ちゃん、こっちおいで」
そう、興奮した咲が猫を呼ぶように有を呼ぶ。
「にゃー……じゃなにゃくて! ご主人! 変に刺激しにゃいで!」
有は危うく流されそうになるが、なんとか耐える。
「日向、俺がもし咲の方に行きそうになったら、止めてくれにゃ」
「任せろ!」
ああ、止めてやるよ、気持ちはわかるんだ。キツイとも思わないようにしよう。…………けど俺有に力で勝てなくね?
有は最初から超身体強化のスキルを持っているので、日向よりも力が強いのだ。
「俺じゃ止められないぞ!」
だが日向が気づいたとしてどうにかできる問題ではない、たとえ全員で抑えたとしても有の力には敵わない、もう有は耐えるしかないのだ。
「やばいにゃ、咲の方に行きたくて仕方がないにゃ」
やばいやばい、有の黒歴史が増えちゃうよ。
「咲! せめて、せめて写真や動画撮らないでおこう、有の黒歴史になっちゃうから!」
もうこうなったら咲に訴えかけるしかない、相当な意思がないと耐えられないのはさっき身をもって体験しているのでわかっている。
「何言ってるの、可愛いんだから黒歴史にはならないわよ。良い事なんだから撮ってあげないと」
有がやるのが黒歴史なんだよ! ああ、何か、何か有を助けれる方法は、
咲の思考がおかしいのは改めて分かったので日向が何か他にはないかと考える。
「一ターンで終わるんだ、有が耐えてる間に回せば良いんだよ!」
「それしかない!」
白の考えに日向は賭けることにする。
だが、
「分かってないわね! 私から言っちゃえば良いのよ!」
まずい! 考えてなかった!
日向が、咲を止めようと思い動こうとした時には、もう咲は有に抱きついていた。
「にゃん♡」
有は耐えていたが抱きつかれた時に考えるのを辞めた。




