迷宮の始まり
「明日、お主らには迷宮攻略に出発してもらう」
王様が日向たちに向けて言う。
コートルの家から国に戻り一週間がたった時、改めて王様が日向たち向けて言う。
「分かりました」
日向たちは帰った次の日には言われていたので驚きはない。
「今日中には用意をしておくように」
そう王様が言うと、話が終わり。日向達は部屋から出る。
「用意はしたな?」
有が最後の確認をする。
当然日向たちは皆用意を済ませており全員が頷く。
「じゃあ、迷宮に行くまでの最後の、特訓に行こう!」
そうして日向達はコートルの下に向けて歩き出す。
♢♢
「よし! いい感じじゃな。これなら迷宮もいい感じにいけるじゃろう」
最後の特訓を終え、コートルが日向達に向けて言う。
「美咲も後1レベルで進化する、迷宮中には頑張れば進化できるじゃろう」
美咲も特訓で毎日スキルを何度も使って、ようやく進化するようだ。
「じゃあ、明日まで体を休めておけ」
そして、コートルは部屋に向けて帰り出す。
「よし、じゃあ言われた通り、今日は休もう! 後、話たい人がいれば話しとけよ。またしばらく会えないし、迷宮にいくと、心配かけるだろうし」
そうだな、俺もお姉ちゃんやルイくんと話しておかないと。
日向は今日話しておきたい人を頭で考えだす。
お姉ちゃんとルイくん、あとルナハさんやシャーヤさんにも話しておかないと、あとはクラスのみんなだな。
そう考えて、日向達はそれぞれ会いたい人と会って行った。
次の日、日向たちは迷宮に行く準備をして、城の前に立ち確認をしていると。
「日向ちゃん!」
「日向!」
リオンとルイが走ってこちらに向かってくる。
昨日、日向と話したはずだが、心配になり、最後に会いに来たようだ。
「お姉ちゃん、会いに来てくれたの?」
日向はリオンが会いに来てくれた事が嬉しく、少し笑顔になる。
「はい! 日向ちゃんはこれから大事な戦いに行って会えないので、会える時に会っておかないといけません!」
そして、リオンは日向に抱きつく。
「ルイくんもありがとね」
ルイも日向に会いたいと思いリオンと来たのだ。
そして二人とも日向に抱きつく。
うわ、すごい状態だ。
可愛い子二人に抱きつかれると言う状況に、最近は時々やられてるが、ドキドキする。
咲もめっちゃ写真撮ってるし。
やはり咲はこう言う状態になると本当にすぐに撮る。
「じゃあ行ってくるよ」
少ししてリオンとルイが離れると、日向はそう言う。
「はい! 行ってらっしゃい日向ちゃん! 待っていますから!」
そして、リオンと手を振り、日向たちは城を出て国を出る。
国を出て少しすると、
「少し話しながら行こうかのう」
コートルが、隣に突然現れる。
「うわ! びっくりさせないで下さいよ」
ワープで現れたコートルに、日向は驚く。
なんで急に現れたんだ? もしや、
「あれ? もしかして心配して来てくれたんですか?」
心配して来てくれたと思い、少し煽る感じで日向がコートルに言う。
「そ、そんなわけないじゃろ!」
コートルも痛いところを突かれたようで、日向に言い返す。
分かりやすいな。
日向は見るからに急出すコートルを見てそう思う。
だが悪い気はしない、コートルに心配されてると思うと、少し嬉しい。
「ま、まあいい……迷宮のことじゃが、前にも言ったが死ぬことはないじゃろう、色々振り回されるじゃろうが、まあ頑張れ」
最後にコートルはそう言い残し、消える。
「どう言うことだ?」
有はコートルの最後の言葉が気になる。
どう言う意味か分かる?
有はマハサに聞いてみることにする。
マハサならコートルと同じく、マハナタの迷宮に潜っているので、分からかもしれない。
それはお楽しみでもいいと思うよ。別に知ったからってどうにかなることじゃないし。
そう言いマハサも教えてくれない。
「まあ作戦を立てながら行こうぜ」
有は切り替えて、行くことにする。
♢♢
「こ、ここが迷宮の入り口から」
丸く上に伸びた大きな迷宮、そこからは禍々しいオーラが周りにひしめいていて、そのオーラのせいで周りの魔物が暴走している。
だが、
「なんだよこの雰囲気に似つかわしくない看板は!」
迷宮の入り口には可愛く書かれた文字の看板が立っていた。
その看板のせいで、雰囲気が崩れる。
その内容は、
――――
ここに入れるのは私の定めた日向ちゃん、有、白、咲、美咲の五人だけ、他の人は入らないようになっているよ。
それじゃあ日向ちゃん達、私の迷宮を楽しんでね!
――――
「なんで俺だけちゃん付なんだよ!」
日向以外は普通に名前で書いてあるのに日向だけはちゃんを付けられている事に日向は文句を言う。
「そこはいいだろ別に」
文句を言っている日向に有が言う。
有もこの看板には文句を言いたいが。
「じゃあ、準備はいいな、入るぞ!」
そう有が言い、日向達は迷宮に足を踏み入れる。




